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客単価を上げるには?売上アップにつなげる7つの戦略と業種別の事例を紹介

2024年11月1日
客単価を上げるには?売上アップにつなげる7つの戦略と業種別の事例を紹介

売上低迷の悩みを抱える経営者もいるでしょう。
売上アップのために重要なのが、客単価を上げるための戦略です。

効果的な戦略を練るためには、客単価について正しい知識をもち、どのような施策が効果的か把握しなければなりません

この記事では、客単価の概要と7つの戦略を解説します。
業種別の施策事例も紹介しますので、効果的な戦略を練るための参考にしてください。

客単価とは

客単価とは

客単価(顧客単価)とは、顧客1人あたりが1回の買い物や食事で費やす金額のことです。

たとえば、ある顧客がECサイトで8,000円のバックと2,000円の靴を購入した場合、この際の客単価は7,000円です。

客単価を把握するメリット

客単価を把握すると、以下のようなメリットが得られます。

  • 売上アップにつながる
  • 経営戦略の指標となる

客単価を上げることは、売上増加に直結します。
新規顧客の獲得に加え、既存顧客の購買金額を増やせると、効率的な売上アップを図れるでしょう。

また、客単価は、ビジネスの現状を把握するための重要な指標となります。
客単価の変化を分析することで経営戦略の改善点を発見し、より効果的な施策を展開できます。

客単価の計算方法

客単価は、以下の式で求められます。

客単価 = 売上高 ÷ 客数

たとえば、ある店舗の売上高が100万円で、来店客数が100人だった場合、客単価は1万円です。

計算式はシンプルですが、正確な客単価を算出するためには、以下の点に考慮する必要があります。

  • ユニーク客数
  • 購入点数

ユニーク客数とは、期間内に訪れた、異なる顧客の人数のことです。
同じ顧客が複数回来店した場合でも1人としてカウントします。

ユニーク客数は、リピート顧客と新規顧客の比率が把握できるうえ、実施したキャンペーンの効果測定にも役立てられます。

また、購入点数は、特定の期間内で顧客が平均いくつの商品やサービスを購入したかを表す指標です。

「特定期間内に購入された商品やサービスの総数 ÷ 顧客数」で求められ、価格を最適化できたり、マーケティング戦略に活用できたりします。
在庫管理にも役立てられるでしょう。

客単価を上げる7つの戦略

客単価を上げる7つの戦略

客単価を上げるには、以下7つの戦略が効果的です。

  • 商品単価を上げる
  • 上位商品を提案する(アップセル)
  • 関連商品を提案する(クロスセル)
  • まとめ買いを促す
  • 特典を用意する
  • 3種類の価格を設定する
  • 決済方法を増やす

それぞれ解説しますので、客単価アップの戦略を立てるのに役立ててください。

1.商品単価を上げる

商品単価を上げることは、客単価アップにつながる直接的な方法です。
ただし、値上げは顧客離れのリスクをともなうため慎重に進める必要があり、顧客への丁寧な説明や付加価値の提供が不可欠です。

商品単価を上げる前には、3C分析をおこないましょう。

3C分析とは、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの観点から市場を分析するフレームワークです。

顧客のニーズ、競合他社の状況、自社の強みを分析すると、適切な価格を設定できます。

顧客ニーズの分析には、CRMツールやMAツールを活用し、顧客属性や購買履歴などのデータに基づいておこなうと効果的です。

分析を踏まえて自社の商品に適正な価格設定をおこなえると、顧客の理解を得ながら客単価の向上につなげられます。

値上げによって顧客満足度が低下する場合は、商品やサービスの改善を検討する必要があります。

2.上位商品を提案する(アップセル)

アップセルとは、顧客が購入しようとしている商品より、高価格帯の商品や上位モデルを提案する販売手法です。
客単価の向上だけでなく、顧客満足度を高める効果も期待できます。

アップセルを成功させるためのポイントは、以下のとおりです。

  • 上位商品と既存商品の価格差の根拠を明確にする
  • 顧客のニーズに合った提案をする

なぜ上位商品のほうが高価格なのか、その価格差に見合う価値を顧客に理解してもらえなければ、購買意欲は高められません。
機能の追加や素材のグレードアップなど、具体的なメリットを提示することが重要です。

また、上位商品だからといってすべての顧客にとって最適とは限らないため、顧客の購買履歴や属性などを分析し、本当に提案すべき商品かどうかを見極める必要があります。

顧客のニーズに合致しない提案は、顧客の購買意欲を削ぎ、不信感を与えてしまう可能性があるでしょう。

あわせて、お得感や割安感を演出することも効果的です。

上位商品への乗り換えでポイントを付与したり、割引を提供したりすると、顧客は「お得にアップグレードできる」と感じ、購入を検討しやすくなります。

3.関連商品を提案する(クロスセル)

クロスセルとは、顧客が商品を購入する際、または購入後に、その商品とは別の商品の購入を勧める手法です。

購入しようとしている商品と組み合わせて使えるアイテムや、その商品を購入した人が興味をもちそうなものを提案することで、ついで買いを促進し、客単価の向上を目指します。

たとえば、飲食店では食事を注文した顧客に飲み物をすすめる、ECサイトでは「この商品を購入した人は、こちらの商品も購入しています」のような表示で関連商品へのリンクを掲載する、過去の購買データに基づいて関連商品を自動的にレコメンドする、といった方法がよく用いられます。

クロスセルをおこなう際は、購買意欲を高めるために、顧客のニーズや過去の購買行動を踏まえて提案することが重要です。

4.まとめ買いを促す

まとめ買いで顧客に一度に多くの商品を購入してもらえると、客単価を向上させられます

まとめ買いを促すための具体的な施策は、以下のとおりです。

  • 数量割引
  • セット販売
  • まとめ買い特典
  • 送料無料ラインの設定
  • タイムセール

重要なのは、顧客にとってメリットがあることです。
たとえば、数量割引で「1つ買うより2つ買ったほうがお得」というメリットを明確に示せると、顧客の購買意欲を高められます。

また、セット販売の場合は、関連性の高い商品をあわせて提案することで、顧客の利便性向上が期待できます。

まとめ買いを促す施策を実施する際には、ターゲット層に合わせてメリットを明確に示し、適正な価格設定をおこないましょう。

5.特典を用意する

特典の用意は、顧客の来店意欲を高め、客単価の向上につながります
目的に合わせて、適切な特典を選択しましょう。

たとえば、以下のような特典が考えられます。

特典の種類目的
ポイント付与獲得したポイントを次回以降の来店時に利用できるようにし、リピート率向上につなげる100円で1ポイント付与、500ポイントで500円割引
クーポン配布クーポンの利用条件を設け、特定の商品やサービスの販売促進を図る平日限定ランチセット100円引きクーポン
スタンプカードスタンプを一定数集めた場合に特典を提供し、顧客の来店頻度を高める10回来店で1回無料
会員限定割引会員登録を促進し、顧客の囲い込みにつなげる会員限定で10%オフ
誕生日特典顧客の誕生日月に特別な体験を提供し、顧客満足度を高める誕生日月にデザートプレゼント

顧客のニーズや購買行動に合わせてカスタマイズすると、より効果的な施策となります。

たとえば、新規顧客獲得を目的とする場合は、初回限定割引や無料体験を提供するといった特典が有効です。

また、既存顧客の維持を目的とする場合は、ポイントプログラムや会員限定割引などを提供するといった特典がよいでしょう。
特典を効果的に活用できると、客単価の向上につなげることが可能です。

ポイント付与に便利な、ポイント管理システムについては、以下の記事で紹介しています。

ポイント管理システム比較9選|仕組みや導入メリット、選び方を解説

6.3種類の価格を設定する

3種類の価格設定は、両極端な選択は避けて「ちょうどいい価格帯」を選択してしまうという心理効果を利用したテクニックです。

人は3種類の選択肢があった場合、真ん中を選びやすいという心理傾向があります。(松竹梅の法則)

設定するときは、以下のポイントを考慮すると客単価の向上につなげやすくなります。

  • 売りたい商品を真ん中に設定する
  • 「最低価格の商品に少し料金を上乗せすれば、良い品質のものが手に入る」と感じさせるほどの価格設定にする
  • 紹介する順番は「低価格帯→高価格帯→中価格帯」にする

売りたい商品を真ん中に設定しつつ、適度な価格設定にすると、購入を選択させやすくなります。

7.決済方法を増やす

顧客が利用しやすい決済方法を増やすと、購買意欲を高めやすくなり、客単価の向上につながります

現金しか使えない店舗では、顧客が所持金に限りがあるなどで購入を諦めてしまうケースもあるでしょう。

そういった場合、クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を用意すると、購買機会の損失を防げます。

特に、高額商品を扱う店舗では、クレジットカードや分割払いの導入は効果的です。
一度に大きな金額を支払うことに抵抗がある顧客でも、分割払いが利用できれば購入しやすくなります。

QRコード決済や電子マネーは、スピーディーかつ手軽な支払いを可能にする方法でもあり、顧客満足度の向上にも貢献します。

業種別|客単価を上げる施策事例

業種別|客単価を上げる施策事例

客単価を上げるための効果的な施策は、業種ごとに異なります。

ここでは、飲食店とアパレルショップにおける客単価を上げる施策例を紹介します。

飲食店

飲食店では、顧客に満足感や特別感を感じてもらう工夫をすると、客単価を上げやすくなります。

たとえば、以下のような施策が効果的です。

施策例内容
メニューブックの工夫写真やネーミングを工夫してワクワクさせつつ、多くの品数があるように見せる
接客方法の改善単価の低い商品を注文した顧客に、大ジョッキやピッチャーなど、よりお得な商品を提案する
名物メニューの設定事前予約必須の大皿料理やインスタ映えするメニューを用意し、グループ客の来店を促す
高原価メニューの設定原価率の高いメニューを数量限定で提供することで顧客に特別感と満足感を与え、注文率を上げる
スイーツメニューの充実化食後のデザートメニューを充実させて顧客の滞在時間を延ばし、追加注文を促す

これらの工夫は、客単価アップのほか、顧客に「また来たい」と思わせる効果も期待できます。

アパレルショップ

アパレルショップでは、商品知識を深めつつ、顧客とのコミュニケーションを密にすると、客単価の向上につなげられます。

たとえば、以下のような施策があげられます。

  • ECサイトや動画配信で商品知識・ブランドの世界観を発信する
  • 試着体験を通して顧客のニーズに合わせた着こなしを提案する
  • 会話から顧客の好みを把握し、試着時に「もう1点」を提案する
  • スタッフによる試着会で商品知識を深め、接客時の提案力を強化する

顧客のニーズに合わせた提案をおこなうために工夫すると、結果として売上アップにつなげられるでしょう。

客単価を上げて売上アップを目指そう

客単価を上げて売上アップを目指そう

客単価の向上は、売上増加に直結する重要な要素です。
しかし、闇雲に価格を上げるだけでは顧客離れを招きかねません。

顧客満足度を維持しながら客単価を上げるために、適切な価格設定やアップセル・クロスセルの実践など、自社の特徴や顧客ニーズを踏まえて適切な戦略を立てましょう

客単価の向上には、良質な顧客を獲得し、フォローや再販などがおこなえる仕組みづくりが大切です。

株式会社プラストのモバイルマーケティングでは、その仕組みづくりをお手伝いしています。
さまざまな業種で導入されていますので、ぜひ詳細をご確認ください。

プラストのモバイルマーケティング

また、売り上げを上げる方法についても、以下の記事で解説しています。
あわせてご覧ください。

【保存版】売り上げを上げるための方法9選!構成要素や3つの戦略を紹介

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