企業向け監視カメラのおすすめは?設置するうえでのポイントも解説

セキュリティ強化やコンプライアンス遵守、業務改善などのために監視カメラの導入を検討する企業も多いでしょう。
とはいえ、「どれを選べばいいのか判断できない」「設置後の運用コストが心配」と悩む声は少なくありません。
この記事では、企業向け監視カメラの選び方やおすすめメーカー、設置する場合の重要ポイントと注意点を詳しく解説します。
企業向け監視カメラの選び方7選

企業の監視カメラは、多角的な視点から自社のニーズに最適な製品を見極めることが重要です。
以下で詳しく解説しますので、総合的に比較検討し、自社に最適な一台を見つけましょう。
設置場所
企業の監視カメラは設置場所によって、防犯効果や得られる映像の質が大きく変わります。
屋外と屋内では、カメラに求められる性能も異なります。
たとえば、屋外に設置する場合は、雨風や塵に耐えられる「防水・防塵機能」が必須です。
一方、屋内の出入口など、太陽光が差し込む場所では、明るい場所と暗い場所の両方を鮮明に撮影できる「逆光補正(WDR)機能」が重要になります。
設置場所と選ぶべき監視カメラの特徴は、以下のとおりです。
| 設置場所 | 推奨されるカメラの特徴 |
|---|---|
| 屋外(駐車場、建物の外周など) | ・防水、防塵機能 ・夜間撮影機能(赤外線など) |
| 出入口・エントランス | ・逆光補正機能 ・高解像度(顔認証のため) |
| 屋内(オフィス、店舗、倉庫など) | ・広角レンズ(死角を減らすため) ・コンパクトな形状 |
設置場所の環境や撮影目的に合わせたカメラの選定が、効果的な監視体制を築く第一歩となります。
カメラの形状
監視カメラは形状によって威圧感や撮影範囲が異なるため、設置場所や目的に合わせて選びましょう。
おもなカメラの形状と特徴は、以下のとおりです。
| 形状 | 特徴 | おすすめの設置場所 |
|---|---|---|
| ボックス型 | 存在感があり、犯罪抑止効果が高い | オフィスの出入り口、駐車場 |
| ドーム型 | 威圧感が少なく、景観を損ねにくい | オフィスのエントランス、店舗内 |
| バレット型 | 筒状で存在感があり、特定の方向を長距離監視するのに最適 | 屋外の壁面、敷地の境界線 |
| 360度カメラ | 1台で全方位を撮影でき、死角が少ない | 広いオフィス、倉庫、工場 |
いかにも「監視カメラ」という見た目であるボックス型やバレット型は、設置しているだけで不審者への威嚇となり、犯罪の抑止力向上が期待できます。
一方、ドーム型は威圧感が少ないため、企業においては従業員や来客に精神的なプレッシャーを与えにくいのがメリットです。
360度カメラは、1台で広範囲をカバーできるため、複数台のカメラを設置するよりコストを抑えられる場合があります。
画質・解像度
監視カメラの画質は、映像を構成する点の数である「画素数」や、その密度を示す「解像度」によって決まります。
画素数が多く解像度が高いほど鮮明な映像を撮影できますが、データ量が大きくなる点には注意が必要です。
企業の用途に応じた画素数の目安は、以下のとおりです。
| 画素数 | おもな用途 |
|---|---|
| 100万画素(HD:ハイビジョン画質) | オフィスの入退室管理、店舗内の全体像の把握 |
| 200万画素(FHD:フルハイビジョン画質) | レジ周りの手元確認、車のナンバープレート識別 |
| 400万画素以上(高精細画質) | 工場の製造ラインでの製品チェック、広範囲の監視 |
不審者の顔や手元の動き、車両のナンバーなどを鮮明に記録したい場合は200万画素以上、広い空間の全体像を把握できれば十分な場合は100万画素など、目的に合わせて最適な画質を選びましょう。
録画方法と保存期間
録画データの保存期間は、職種や目的によって異なります。
小売店や金融機関の場合は1週間から1カ月ほど、工場の場合は1年以上が目安です。
録画データの保存先は、おもに以下の4種類です。
| 記録媒体 | 特徴 | おすすめの企業 |
|---|---|---|
| HDD(ハードディスクドライブ) | 監視カメラ専用のレコーダーに内蔵される大容量の記録媒体。大容量で長期間の録画が可能だが、衝撃に弱く故障リスクがある。設置スペースも必要 | 複数台のカメラ映像を1カ所に集約し、長期間保存したい |
| SDカード | カメラ本体に挿入して使用する小型の記録媒体。レコーダーが不要で、導入コストも安い。ただし、容量が小さく保存期間が短いうえ、紛失や盗難のリスクがある | 特定の場所のみを短期間録画したい、コストを抑えたい |
| SSD | HDDと同じくレコーダーに内蔵されるが、半導体メモリーを使用する記録媒体。衝撃に強く動作が高速だが、HDDより容量あたりの価格が高い | 屋外や振動の多い場所にカメラを設置したい |
| クラウド | インターネット経由でサービス提供者のサーバーに映像を保存する。物理的な破損や盗難のリスクがなく、どこからでも映像を確認できるが、インターネット環境が必須。月額利用料も発生する | 複数の拠点の映像を一元管理したい、データの安全性を最優先したい |
屋外など衝撃を受ける可能性がある場所には、耐久性の高いSSDや物理的な破損リスクのないクラウドがおすすめです。
夜間や暗所での撮影機能
夜間や暗所での撮影機能は、企業のセキュリティを確保するうえで重要な要素です。
オフィスや倉庫、駐車場など、夜間や人のいない時間帯に侵入やトラブルが発生する可能性があるため、暗闇でも鮮明な映像を記録できるカメラを選びましょう。
夜間撮影には、おもに以下の機能が役立ちます。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 赤外線照射機能 | カメラから赤外線を照射し、真っ暗闇(0ルクス)でも被写体を白黒で鮮明に映し出す |
| インテリジェンス機能 | 赤外線の反射を自動で制御し、壁際などでの白飛びを防ぎ、映像全体を最適化する |
特に、赤外線機能は夜間撮影の基本となるため、必ず確認してください。
搭載されている便利機能
最近の監視カメラには、映像記録のほかに、企業の安全確保や業務効率化に役立つ便利な機能が搭載されています。
たとえば、AIを活用した以下の機能があります。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 顔認証機能 | 登録された人物を識別し、従業員の出退勤管理や立ち入り禁止エリアへの侵入検知に利用できる |
| 人数カウント機能 | カメラの映像から来店者数や滞在人数を計測し、マーケティング分析や混雑緩和対策に活用できる |
| 動体検知機能 | 画面内の動きを検知して録画を開始したり、管理者に通知を送ったりする。不審者の侵入をいち早く察知するのに役立つ |
ほかにも、音声録音機能やスマートフォンなどから遠隔で映像を確認できる機能もあります。
自社の課題解決につながる機能が搭載されているか、確認してみましょう。
企業向け監視カメラのおすすめメーカー「株式会社ジャパン・セキュリティシステム」

企業向けの監視カメラを選ぶなら、国内製造品でシェアNo.1の実績を誇る株式会社ジャパン・セキュリティシステム(JSS)がおすすめです。
JSSはキャッチコピーに「AIカメラで未来を予測」を掲げ、AI・クラウド・遠隔監視といった最新技術を駆使し、多様な業種のニーズに応えるソリューションを提供しています。
たとえば、屋外用ワンケーブルIRカメラ「JS-CA1120」は、AHD対応2.2メガピクセルの性能をもち、虫が嫌がる特殊な超音波で蜘蛛を寄せつきにくくする蜘蛛の巣ガード機能を搭載しています。
また、屋内ワンケーブルドームカメラ「JS-CA1111」は、AHD対応2.2メガピクセルの性能をもち、最長で約500m遠方まで送信可能です。
最新技術と豊富な実績をもつメーカーの製品を検討すると、自社の課題解決に最適な監視カメラシステムを構築できます。
企業が監視カメラを設置する場合の重要ポイントと注意点

企業が監視カメラを設置するときは、単に機器を導入するだけでなく、効果的かつ適切に運用するためのポイントを押さえることが重要です。
重要ポイントと注意点を詳しく解説します。
死角をなくす設置場所を検討する
企業が監視カメラを設置するときにもっとも重要なのは、死角をなくすことです。
犯罪者は死角を巧みに利用するため、設置場所の選定を誤ると、カメラを設置しても効果が半減してしまいます。
オフィスや店舗、工場など、建物の種類で死角になりやすい場所は異なります。
効果的な設置場所を検討するためには、自社の建物の構造や人の動線を把握し、どこにリスクが潜んでいるかを分析することが重要です。
たとえば、オフィスビルの駐車場では以下のような場所が死角になりやすいでしょう。
| 死角になりやすい場所 | 対策 |
|---|---|
| 建物の出入り口 | 広角カメラを設置する |
| 柱や壁の影になる場所 | 複数のカメラを設置する |
| 夜間に暗くなる場所 | 赤外線撮影機能付きのカメラを選ぶ |
これらのポイントを押さえ、専門業者と相談しながら自社の環境に最適な設置プランを立てると、犯罪抑止効果を最大化できます。
法律・ガイドラインを遵守する
企業が監視カメラを設置するときは、カメラに映る人物のプライバシー保護に関連する法律やガイドラインの遵守が不可欠です。
監視カメラの映像は特定の個人を識別できる場合、個人情報に該当するため、個人情報保護法に基づき適切に取り扱う必要があります。
押さえておくべき法律やガイドラインは、以下のとおりです。
| 法律・ガイドライン | おもなポイント |
|---|---|
| 個人情報保護法 | ・映像の利用目的を明確にし、その範囲内でのみ使用する ・データを第三者に提供するときは、事前に適切な同意を得る ・保存期間を最小限にし、不要になったデータは速やかに削除する |
| 経済産業省ガイドライン「カメラ画像利活用ガイドブックの概要」 | ・監視カメラの設置目的、責任者、管理方法などを定めた社内規程を策定する ・従業員への十分な説明と理解を得る |
監視カメラの設置目的が防犯であれば利用目的が明らかであるため、個別の同意取得は必須ではありません。
しかし、従業員の勤務態度監視など、防犯以外の目的で利用する場合は、プライバシー侵害と判断されるリスクが高まります。
トラブルを未然に防ぐためにも、弁護士などの専門家に相談し、法的な問題がないかを確認したうえで、慎重に設置を進めるのがおすすめです。
法律やガイドラインなどについては、個人情報保護委員会の公式Webサイト「個人情報保護法等」に一覧でまとめられています。
運用コストを確認する
監視カメラを設置するときは、初期費用だけでなく、運用にかかるコスト(ランニングコスト)も必ず確認しましょう。
以下のような運用コストは長期的に見たときに、企業にとって大きな負担となる可能性があります。
- クラウド録画サービスの利用料
- レコーダーの電気代
- メンテナンス費用
- サポート費用
運用コストを事前に見積もり、予算計画に組み込むと、持続可能なセキュリティ体制を構築できます。
自社に最適な専門業者を選ぶ
得意な分野や提供するサービスは監視カメラの設置業者によって異なるため、自社のニーズに合ったところを見極める必要があります。
以下のポイントを確認しましょう。
- 企業向けの設置実績が豊富か
- 問い合わせへの対応が迅速かつ丁寧か
- 見積もりの内訳が明確で、費用が適正か
- 防犯設備士などの専門資格をもつスタッフが在籍しているか
- 設置後のアフターサポートや保証が充実しているか
現地調査から設置工事、運用サポートまで一貫して任せられる業者を選ぶと、長期的に安心して利用できます。
詳しくは、以下の記事も参考にしてください。
企業に最適な監視カメラを選んで安全と効率化を実現しよう

企業の監視カメラは、多角的な視点から、自社のニーズに最適な製品を見極めることが重要です。
なかでもおすすめのメーカーは、国内製造品でシェアNo.1の実績を誇る株式会社ジャパン・セキュリティシステム(JSS)です。
株式会社プラストのOA機器サービスでは、JSSの屋内外用監視カメラやレコーダーを取りそろえております。
通信システムの専門家集団としてのノウハウを生かし、お客様の利便性と快適性を実現する的確なご提案をいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
また、プラストでは監視カメラ以外にもビジネスフォンや複合機(FAX)など、さまざまなOA機器をご用意しております。
OA機器の種類については、以下の記事も参考にしてください。
OA機器の種類一覧|製品の選び方やサポートまで受けられる方法を紹介

