防犯カメラの設置業者はどこに頼む?選び方や料金相場を解説

防犯カメラは、一度設置すれば長期間使用する設備です。
だからこそ、技術力と信頼性を兼ね備えた専門業者の選定が、自社の大切な財産と安全を守る第一歩となります。
この記事では、防犯カメラ設置業者の選定で失敗しないための基礎知識から選び方、料金相場まで詳しく解説します。
信頼できる業者を見極めるための具体的なチェックポイントを把握し、選定に役立てましょう。
防犯カメラ設置業者の選定で失敗しないための基礎知識

防犯カメラの設置を検討するとき、もっとも重要なのが「誰に依頼するか」という選択です。
設置工事には専門的な技術と知識が必要であり、適切な業者選びが防犯効果を大きく左右します。
まずは、防犯カメラ設置のプロに依頼するメリットとDIY設置との違い、注意点、設置業者の種類と特徴を解説します。
防犯カメラ設置のプロに依頼するメリット
防犯カメラの設置をプロに依頼すると、以下のようなメリットが得られます。
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 最適な配置の提案を受けられる | 専門業者は現場の条件を詳細に分析し、死角のない効果的なカメラ配置を提案できる。豊富な経験と専門知識により、要望に応じた最良の設置計画を立案してくれる |
| 高度な技術力による確実な施工を受けられる | 複雑な配線作業や高所への設置など、素人では難しい作業も安全かつ確実に実施できる。プライバシー保護にも配慮しながら、効率的な防犯対策を実現可能 |
| 機器選定のアドバイスを受けられる | 明るい場所だけでなく暗闇でも鮮明な映像を記録できる高性能カメラなど、用途に応じた最適な機器を提案できる。データの保管方法についても、専門的なアドバイスを提供してくれる |
| アフターサポートが充実している | 設置後のメンテナンスや故障時の対応など、継続的なサポートを受けられる。万一のトラブルにも迅速に対応し、安定した防犯システムの運用を支援してくれる |
プロによる防犯カメラ設置は、犯罪抑止効果を最大化し、もしものときには貴重な証拠として活用できる確実な防犯対策となります。
DIY設置との違いと注意点
DIY設置と業者による設置には、技術面と仕上がりに大きな違いがあります。
| 違い | 業者設置 | DIY設置 |
|---|---|---|
| 外観への配慮 | 外壁の色に合わせた部材選定が可能 | 限定的になる |
| 配線処理 | 雨どいの裏など目立たない施工ができる | 露出配線になりがち |
| 防水処理 | プロの技術で確実性がある | 不完全になるリスクがある |
| 設置位置の調整 | 防犯効果を考慮した最適な配置が可能 | 経験不足による死角が発生する可能性がある |
DIY設置は、配線工事で家屋への穴あけが必要となるうえ、防水処理が不十分だと雨漏りのリスクも生じます。
また、施工者が素人であるため、適切な設置位置の判断が困難になります。
企業における長期的な防犯対策では、故障時の保証やメンテナンスを含めた業者への依頼が安心です。
設置業者の種類と特徴
防犯カメラの設置を依頼できる業者には、いくつかの種類があります。
おもな設置業者の種類は、以下のとおりです。
| 設置業者の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 防犯カメラ専門業者 | 防犯カメラの販売から設置、メンテナンスまでを専門におこなう。豊富な知識と経験をもち、最適な機器選定や設置場所の提案が期待できる。アフターサービスも充実していることが多く、長期的な運用を考える場合に最適 |
| 電気工事業者 | 電気工事士の資格をもつ業者で、配線工事を含む設置作業に対応可能。既存の電気設備との連携もスムーズにおこなえるため、複雑な配線が必要な場合に頼りになる |
| ホームセンター・家電量販店 | 手軽に依頼できる。標準的な設置プランが用意されており、費用も比較的リーズナブル。ただし、カスタマイズ性は限定的な場合がある |
| 警備会社 | 防犯システム全体の一部として防犯カメラを提案している。24時間監視サービスとの連携も可能で、総合的なセキュリティを求める場合に最適 |
それぞれの業者には得意分野があるため、設置場所や求める機能、予算などを考慮して選択することが大切です。
信頼できる防犯カメラ設置業者の見極め方

防犯カメラ設置業者を選ぶときは、以下4つのポイントを確認することが重要です。
- 資格取得者の有無
- 施工実績と専門性
- 保証制度とアフターサービス
- 口コミ・評判
それぞれ詳しく解説しますので、信頼できる防犯カメラ設置業者を見極めるために役立てましょう。
資格取得者の有無
防犯カメラ設置業者を選ぶとき、防犯設備士などの専門資格をもつスタッフが在籍しているかどうかが重要な判断基準となります。
防犯カメラの設置自体は100V以下の弱電設備のため、電気工事士の資格がなくても可能です。しかし、効果的な防犯システムを構築するには、専門知識が不可欠になります。
特に注目すべき資格として、以下があります。
| あると安心できる資格 | 特徴 |
|---|---|
| 防犯設備士 | ・日本防犯設備協会が運営する資格 ・警視庁監督のもと、防犯設備のプロを養成 ・全国に32,798人が在籍(2025年4月時点) ・設備機器、設備設計、施工、維持管理など幅広い知識を保有 |
| 総合防犯設備士 | ・防犯設備士の上位資格 ・全国でわずか527人程度の在籍(2025年4月時点) ・監査、コンサルティング能力も備える |
防犯設備士は、単に機器を設置するだけでなく、現場調査をおこない、最適な設置場所や配線ルートを提案できます。
また、最新の防犯技術や犯罪傾向についても精通しているため、自社の環境に合わせた効果的な防犯対策を実現できます。
業者選定時は、防犯設備士の在籍有無や人数を確認すると、技術力と専門性を判断できるでしょう。
施工実績
防犯カメラ設置業者を選定するときは、過去の施工実績を必ず確認しましょう。
実績豊富な業者は、さまざまな環境や条件での設置経験があり、トラブル対応力も高い傾向にあります。
確認すべきポイントは、以下のとおりです。
- 設置台数と規模(大規模プロジェクトの経験)
- 対応エリアの広さ(全国対応が可能か)
- 導入先の業種・施設の多様性
- 公共施設や大型商業施設での実績
たとえば、公共性の高い案件を受注できる業者は、自治体からの信頼も厚く、最新技術への対応力も期待できます。
保証制度とアフターサービス
防犯カメラ設置業者を選ぶときに重要なポイントの一つが、保証制度とアフターサービスの充実度です。
一般的に、防犯カメラの保証内容は業者によって大きく異なります。
多くの業者では機器本体のみが保証対象となり、設置工事や消耗品(HDD・アダプターなど)は保証外となるケースが少なくありません。
そのため、契約前に保証範囲をしっかりと確認することが大切です。
優良な設置業者が提供する保証制度の例として、以下のようなものがあります。
| 保証制度の例 | 詳細 |
|---|---|
| 基本保証 | ・機器保証:1年間(標準) ・工事保証:配線工事、配管工事も含む |
| 延長保証サービス | ・最長10年の長期保証 ・消耗品の無償交換 ・出張修理サービス ・定期点検(年1〜2回) |
| 先進的なサービス | ・クラウド経由での24時間365日遠隔監視 ・異常検知時の自動通知 ・リモートでの稼働状況確認 |
充実した保証制度のある業者を選ぶと、設置後も長期間にわたって安心して防犯カメラを運用できます。
特に、レンタルプランの場合は保証が月額費用に含まれているケースが多く、急な修理費用の心配なく利用できるメリットがあります。
口コミ・評判
防犯カメラ設置業者を選定するとき、実際の利用者による口コミや評判も確認が必要です。
信頼できる業者の口コミには、以下のような共通点があります。
| 信頼できる業者の口コミ | 具体例 |
|---|---|
| 丁寧な対応 | 「図面を基にした詳細な事前相談で、質問に迅速かつ丁寧に答えてもらえた」「プロの視点から最適な設置場所をアドバイスしてもらえた」 |
| プロフェッショナルな仕事ぶり | 「電源工事を含めて2時間で完璧に設置が完了した」「外壁を傷つけないよう配慮した施工を受けられた」 |
| 満足度の高い料金設定 | 「他社と比較して圧倒的に安い」「電源工事込みでリーズナブル」 |
口コミを確認する際は、以下の点に注目しましょう。
- 対応の丁寧さ:相談から施工までの一貫した対応があるか
- 技術力:専門資格や経験年数の記載があるか
- 料金の透明性:追加料金の有無や内訳は明確か
- アフターサービス:設置後のフォロー体制はどうか
絞りこむときには複数の口コミサイトや実績紹介を比較検討し、総合的に判断することが大切です。
企業向けの防犯カメラ設置業者については、以下の記事で詳しく紹介しています。
あわせて参考にしてください。
企業向け監視カメラのおすすめは?設置するうえでのポイントも解説
防犯カメラ設置業者を利用するときの料金相場

防犯カメラ設置の料金相場は、設置場所や業者の種類によって大きく異なります。
まず、適正な価格での契約であるかを判断するために、設置費用の内訳を把握しておきましょう。
防犯カメラの設置費用の内訳は、以下のとおりです。
| 設置費用の内訳 | 詳細 |
|---|---|
| 機器料金 | ・防犯カメラ代 ・レコーダー代 ・モニター代 |
| 工事料金 | ・部材費用 ・工事費用 |
| 保守費用 | ・電気代 ・定期点検費用 ・修理費用 |
それぞれの費用相場を把握しておくと、トータルコストを計算しやすくなります。
機器料金+工事料金
カメラ本体と設置工事費を合わせた総額は、依頼する業者の種類によって大きく異なります。
防犯カメラ1台あたりの業者別の設置費用相場は、以下のとおりです。
| 業者タイプ | 設置費用相場 |
|---|---|
| 防犯カメラ専門業者 | 約10万~15万円 |
| 電気工事業者 | 約4万~5万円 |
| ホームセンター・家電量販店 | 約5万円 |
| 警備会社 | 約25万~50万円+月額3,000円~(管理費) |
防犯カメラ本体の価格は、選ぶ機能によって大きく変わります。
また、設置工事費に加えて、以下の費用も考慮する必要があります。
- モニター:約1万~4万円
- レコーダー:約3万~5万円
- 出張費:約1万~2万円
上記はあくまで目安です。
詳しい金額はいくつかの防犯カメラ設置業者に見積りを依頼し、比較検討するとよいでしょう。
保証・保守費用
防犯カメラシステムは24時間365日稼働し続けるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
おもな保守費用には、以下の項目があります。
| 定期メンテナンス費用 | 費用相場(1台あたり) |
|---|---|
| HDDの交換 | 約3万円/約3年ごと |
| ファンの交換 | 約4,000円/約3年ごと |
| カメラメンテナンス・点検代 | 約3,000円/月 |
| 出張技術料 | 約3,000円/回 |
なお、メンテナンスが必要になる原因ランキングを見てみると、以下のようになっています。
- カメラの不具合
- HDDの交換
- ファンの交換
- 水の侵入による故障
- その他(鳥が乗ることでのカメラの向き変更、ネズミによるケーブル損傷、落雷被害など)
多くの業者では、月額制の保守契約を用意しています。
これには、定期点検(年1~2回)や故障時の迅速な対応、消耗品の交換費用が含まれています。
突発的な高額修理費を避け、安定した予算で防犯カメラシステムを運用するためには、保守契約を結ぶのがおすすめです。
見極め方を参考に最適な防犯カメラ設置業者を選ぼう

防犯カメラの効果を高めるためには、プロの業者に設置を依頼するのがおすすめです。
株式会社プラストではOA機器サービスを提供しており、専門の社員が現場の状況を見極め、無駄のない効果的な防犯・監視システムを構築します。
PCやスマートフォンと連動させた映像監視システムで、外出時に映像を見たり、操作したりすることも可能です。
屋外用・屋内用どちらも取り扱っており、お客様の目的に応じてベストな提案をいたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
また、プラストではビジネスフォンや複合機(FAX)、UTM(統合脅威管理アプライアンス)など、防犯カメラ以外のOA機器サービスも提供しています。
OA機器の種類について解説した記事もございますので、あわせてご覧ください。
OA機器の種類一覧|製品の選び方やサポートまで受けられる方法を紹介

