IP電話がつながらない原因8選!正しい対処法や安心のサービスを紹介
ビジネスでの利用も拡大しているIP電話は、つながらない事態が起こることもあります。
原因や対処法など正しい知識をもっておくと、トラブル時でもスムーズに対応できるでしょう。
この記事では、IP電話がつながらないときの原因8つと対処法、安心のサービスを紹介します。
原因をみつけ出して適切に対処するために、ぜひ参考にしてください。
IP電話がつながらない8つの原因
IP電話がつながらない原因には、8つのことが関与しています。
まずは、以下のポイントでその原因を見定めてください。
- つながらない台数
- 内線か外線か
つながらない台数が1台であれば端末単体、すべて・もしくは複数台まとめてであれば主装置や回線が原因の可能性があります。
また、内線のみがつながらない場合は主装置に不具合が生じており、外線の場合は主装置が電源落ちか故障している状況が考えられるでしょう。
IP電話がつながらないときの根本にある原因を、8つ解説します。
1.インターネット回線の問題
インターネット回線に問題があると、IP電話がつながらなくなります。
たとえば、無線LANの設置場所が悪く電波が届きにくい場合などには通話品質も低下します。
また、社内で大量のデータを送受信するなど回線が混雑する状況が発生したときにも、電話がつながりづらくなるでしょう。
回線の異常はルーターの故障やLANケーブルの切断などにもつながるため、早期の対応が必要です。
2.電話機の問題
つながらないIP電話の端末が1台のみの場合は、電話機の問題が原因の可能性があります。
ディスプレイ表示はされているか、異音はしないかなど、ほかのトラブルがないか確認してみましょう。
また、IP電話機では問題ないのにパソコンでつながらないときには、再接続設定・LANケーブルの確認・専用ソフトウェアの再インストールなど、環境を再度整えてください。
対処しても電話がつながらない場合は故障の可能性があるため、初期化や修理、買い換えが必要です。
3.主装置の問題
IP電話がビジネスフォンの場合、主装置の問題が原因の可能性があります。
主装置とは、複数の外線と内線、そして内線同士をつなぐ小型の交換機です。
1つの電話回線で複数の外線が利用できたり、内線をかけられたりする機能をもちます。
この装置内部にあるスロットに収容されている「ユニット」と呼ばれる基盤が、主装置に電源を供給したり、内線・外線を管理したりしています。
何らかの不具合によりユニットに支障が出て電源供給や内線・外線管理がうまくいかなくなると、IP電話がつながらなくなるでしょう。
主装置については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ビジネスフォンに欠かせない主装置の役割とは?失敗しない選び方を解説
なお、ハードウェアタイプのIP-PBXを導入している企業の場合、専用のPBX機器の設置が必要です。
IP-PBXの役割は端末とインターネット回線をつないで制御することであるため、通信障害や故障などによりIP電話がつながらなくなります。
また、手持ちのルーターなどへの接続で手軽にIP電話を利用できる「VoIPアダプタ」などの不具合でも電話がつながらなくなります。
IP-PBXを含むPBXについては、以下の記事も参考にしてください。
PBXとは? | 仕組みや特徴、選び方、ビジネスフォンとの違いをわかりやすく解説
4.配線の問題
配線の問題も、IP電話がつながらない原因のひとつです。
多くのケースでみられるのが、足を引っかけたり、レイアウトを変更したときにオフィス家具が引っかかったりすることで起こる、コンセントの抜け落ちです。
また、断線や配線間違いなどが原因の場合もあるでしょう。
断線は机や椅子が乗ることで内部破損したり、経年劣化したりすることで起こる可能性があります。
特に、細いガラス線維である光ケーブルを利用している場合は、被膜で保護していても圧迫や衝撃で断線しやすい傾向があります。
一般的なビジネスフォンの配線の順番は「主装置(内線ユニット)・電話線・ローゼット・モジュラーケーブル・電話機」です。
この順番でない場合は、IP電話がつながらなくなります。
ローゼットについては以下の記事も参考にしてください。
5.アカウント情報の間違い
IP電話がつながらないときは、アカウント情報を間違えていることが原因かもしれません。
ログインできていないことでIP電話が使えない状況になっている可能性があります。
IP電話を使用するには、専用アカウントによる専用アプリやソフトウェアへのログインが必要です。
ログインのためのIDやパスワードは多くの場合、社員や端末ごとに割り振られています。
与えられたアカウント情報でログインできないときには、企業の管理部署に問い合わせて確認したり、再発行したりする必要が出てきます。
6.プロバイダやベンダーの問題
IP電話がつながらない原因が、プロバイダやベンダー側の場合もあります。
たとえば、クラウドPBXではベンダーがシステムの保守や管理をおこなう役割をもちます。
何らかの不具合が生じている場合、サービスの提供が難しくなりIP電話がつながらなくなる可能性があるでしょう。
また、システムアップデートやメンテナンスで一時的に休止となっている場合もあります。
基本的には、緊急対応時以外はプロバイダやベンダーより事前アナウンスがあるため、あらかじめ対策を考えておくことが可能です。
7.停電・災害・ブレーカー落ち
IP電話はインターネット回線を利用しているため、災害時や停電時、ブレーカーが落ちた状態ではつながらなくなります。
この場合は、原因の解消を待つしかありません。
特にビジネスでは、いつ解消するか不透明な災害や停電などの影響で、事業活動に支障が出てくる可能性があります。
事前に緊急時の対応を練る必要があるでしょう。
8.相手側の不具合
IP電話がつながらない原因が、相手側の電話機や回線などの不具合による可能性もあります。
この場合の判別方法は、スマートフォンなどから自社への発信です。
つながれば相手側の可能性があるため、解消を待つしかありません。
IP電話がつながらない原因への対処法
IP電話がつながらないときは、原因への適切な対処が必要です。
これから紹介する方法を試してください。
電話設備を再起動する
一時的なトラブルでIP電話がつながらないときは、正しい方法で電話設備を再起動すると問題がリセットする可能性があります。
トラブルの原因は、IP電話設備が常に稼働していることでシステムエラーや熱のこもりが生じやすいためです。
再起動の手順は端末ごとに異なりますが、一般的には以下の流れでおこないます。
- スマートフォンやパソコンの電源をオフする
- 主装置の電源をオフする
- 約5~10分後に反対の順番で再起動する
このとき、ケーブルの接続状況も問題がないか確認してください。
ケーブルが正しく接続され、再起動しても直らなければ、主装置が故障している可能性があります。
その場合は業者による修理が必要になりますが、なかには直るまでに数日~数週間かかることもあるため、代替できる回線を残しておくのもよいでしょう。
また、ひかり電話などの場合はONU(光回線終端装置)やOG(オフィスゲートウェイ)の確認も必要です。
ONUとは、光回線で利用する光信号をデジタル信号に変換する機器で、常に稼働してUNIランプが点いています。
UNIランプが消えていた場合は配線間違えか破損が起きている可能性があり、対応しなければなりません。
また、OGはひかり電話を利用するために必要なVoIPルーターで、ひかり電話をアナログ回線やISDN回線のインターフェースに変換する機器です。
電話設備の環境は、取扱説明書なども確認しながら対策しましょう。
無線LANの環境を確認する
IP電話がつながらないときは、無線LANの環境も確認してください。
ランプが異常を示している場合は、取扱説明書に書いてある方法で対応する必要があります。
無線LANの環境が原因の場合は、以下の方法で改善するかもしれません。
- 差し直し
- 差込口の変更
- ケーブル交換
- 設置場所の変更など
それでも無線LANの調子が悪いときは故障の恐れもあり、修理か買い換えが必要です。
アカウント情報を確認する
IP電話がつながらない原因がアカウント情報の間違いの場合、正しい内容かを確認しなければなりません。
まずは、小文字・大文字を間違えていないかをみてください。
コピー&ペーストを利用すると、正しく入力できます。
入力が正しい場合は、パスワード変更がされていないかの確認が必要です。
企業によってはセキュリティ強化のために定期的に変更している場合もあるため、管理部署に問い合わせましょう。
プロバイダやベンダーに問い合わせる
電話設備や無線LAN、アカウント情報に問題がないと判明した場合には、プロバイダやベンダーに問い合わせてください。
提供事業者側に何らかのトラブルが生じていることで、IP電話がつながらない可能性があります。
回線自体に大規模な障害が起きている・メンテナンスしているなど、原因はさまざまであるため、復旧までの時間も含めて確認するとよいでしょう。
機器の交換も検討する
つながらないIP電話が1台のみの場合は故障の可能性があるため、機器の交換を検討する必要があります。
まずは、再起動やソフトウェアの再設定、アップデートをおこない、直らなければ入れ替えや使っていない端末での代用を考えましょう。
リース契約している場合は、業者に連絡してください。
IP電話がつながらない心配もOA機器サービスなら安心
OA機器サービスを利用すると、IP電話がつながらない事態が起きても安心です。
株式会社プラストのOA機器サービスは、販売・リースなどをコンサルティングし、納品からその後のサポートまでを一括管理します。
通信システムの専門家集団としてアフターサービスも丁寧におこなっているため、安心して快適なオフィスづくりをまかせていただけます。
会社の規模や使用用途に合わせた機器の選択も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
IP電話がつながらない原因をみつけて正しい対処法をとろう
今回は、IP電話がつながらないときの原因や対処法について紹介しました。
IP電話がつながらない原因は、インターネット回線・電話機・主装置・配線・プロバイダやベンダーの問題、アカウント情報の間違い、停電や相手側の不具合などが考えられます。
まずは、つながらない台数や内線か外線かを確認して、根本の原因をみつけましょう。
多くの場合は電話設備の再起動や無線LANの環境調整、正しいアカウント情報の入力などで解消する可能性がありますが、故障の場合は交換も検討しなければなりません。
原因をみつけて正しい対処法が取れるよう、ぜひ今回の記事を参考にしてください。