業務用カラーコピー機の導入方法は?購入・レンタル・リースの特徴

業務用カラーコピー機は、オフィスの生産性向上に欠かせないツールです。
しかし、「どの機種を選べばよいのか」「購入・レンタル・リースのどれがお得なのか」「コストを抑えながら高機能な機器を導入するにはどうすればよいのか」といった疑問をもつ担当者もいるでしょう。
業務用カラーコピー機は、印刷速度・画質・ランニングコストなど、家庭用とは大きく異なる性能が求められます。
導入方法によって初期費用や月額費用、メンテナンス体制も大きく変わるため、事前の比較検討が重要です。
この記事では、業務用カラーコピー機の導入を成功させるために知っておくべき3つの導入方法(購入・レンタル・リース)の特徴と、メリット・デメリットを詳しく解説します。
主要メーカーについても紹介しますので、導入前の参考にしてください。
業務用カラーコピー機の導入方法

業務用カラーコピー機の導入方法には、おもに以下3つがあります。
| 導入方法 | 概要 | おすすめの企業 |
|---|---|---|
| 購入 | 一括で機器を買い取る方法 | 長期で利用する予定のある企業 |
| レンタル | 短期間借りる方法 | 一時的な利用ニーズのある企業 |
| リース | 長期契約で月額料金を支払う方法 | 初期費用を抑えたい企業 |
それぞれの導入方法には、コスト面や利用期間、メンテナンス対応などで異なる特徴があります。
企業の規模や予算、使用頻度によって最適な導入方法は変わるため、自社のニーズを明確にしたうえで選択することが重要です。
各導入方法の詳細なメリット・デメリットを確認していきましょう。
業務用カラーコピー機の導入方法1|購入

業務用カラーコピー機を購入する場合、機器は完全に自社の所有物となります。
一度代金を支払えば、その後は転売や譲渡も自由におこなえるのが特徴です。
購入のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・長期的な経費削減が図れる ・資産価値を活用できる ・10万円以上の機器であれば減価償却できる | ・初期費用の負担が大きい ・管理や手続きに負担がかかる ・保守や処分の責任が生じる |
それぞれ詳しく解説します。
購入のメリット
購入後は、業務用カラーコピー機の所有権が完全に企業に移ります。
そのため、以下のメリットが得られます。
- 長期的な経費削減が図れる
- 資産価値を活用できる
- 10万円以上の機器であれば減価償却できる
一括購入すれば、リース料金やレンタル料金に含まれる保険料などの諸費用を支払う必要がなくなり、長期的な経費削減が図れます。
分割購入でも金利は発生しますが、リースやレンタルと比較するとトータルコストを抑えられるケースが多いでしょう。
また、売買成立後は機器を自由に転売・譲渡できるため、事業縮小時や機器更新時に資産価値を活用することが可能です。
10万円以上の機器であれば固定資産として計上でき、減価償却により税務上のメリットも期待できます。
資金に余裕があり長期利用を前提とする企業にとって、もっとも経済的な導入方法です。
購入のデメリット
業務用カラーコピー機の購入は、初期費用や管理・手続きの負担、保守・処分の責任などのデメリットがあります。
一括購入の場合、導入時にまとまった資金が必要です。
一方、分割購入では金利が発生するため、総支払額が増加します。
また、10万円以上のコピー機を購入した場合、固定資産税の支払いや減価償却手続きが必要になります。
これらの事務作業は、経理担当者の業務負担を増加させる要因となるでしょう。
購入したコピー機は、最後まで自社で管理する必要があります。
故障時の修理手配、不要時の廃棄費用・手続き、搬出などは自社でおこなわなければなりません。
業務用カラーコピー機を購入するときには、これらのデメリットを考慮し、自社の財務状況や運用体制を踏まえて検討することが重要です。
業務用カラーコピー機の導入方法2|レンタル

レンタルは、レンタル業者が所有する機器を、必要な期間のみ借り受ける導入方法です。
多くが中古品となりますが、短期間の利用に適しています。
レンタルのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・初期費用が大幅に削減できる ・事務手続きが簡素化できる ・メンテナンスや処分にかかる負担が軽減できる ・企業のリスクを最小限に抑えられる | ・機種選択に制限がある ・品質面で不安がある ・初期費用が発生することもある |
それぞれ詳しく解説します。
レンタルのメリット
業務用カラーコピー機をレンタルで導入すると、以下のようなメリットを享受できます。
- 初期費用が大幅に削減できる
- 事務手続きが簡素化できる
- メンテナンスや処分にかかる負担が軽減できる
- 企業のリスクを最小限に抑えられる
レンタルは購入と比べ、まとまった購入資金が不要で、月額のレンタル料金のみで最新機種を導入できます。
レンタル業者によっては最短1日から契約可能で、イベントや短期プロジェクト、災害時の緊急対応など、さまざまな用途に対応することが可能です。
また、減価償却手続きが不要で、固定資産税の支払いもありません。
レンタル料金は全額、経費計上できます。
故障にも、メンテナンスはレンタル業者が対応し、契約終了時は返却するだけで処分費用もかかりません。
大型機器の搬出にクレーンが必要な場合でも、処分に関する手間やコストは発生しないでしょう。
災害や盗難による損失も補償されるケースが多く、企業のリスクを最小限に抑えられます。
レンタルのデメリット
業務用カラーコピー機のレンタルには、機種選択の制限や品質面での不安、初期費用の発生など、いくつかのデメリットも存在します。
なかでももっとも大きなデメリットは、機種を自由に選択できない点です。
レンタル業者の在庫から選定されるため、希望する最新機種や特定の機能を搭載した機種を利用できない場合があります。
また、レンタル機器は基本的に中古品のため、以下のような問題が生じる可能性があります。
| 生じる可能性のある問題 | 詳細 |
|---|---|
| 性能の劣化 | 古い機種で印刷品質が劣る場合がある |
| 故障リスク | 使用頻度が高いため故障が発生しやすい |
| メンテナンス頻度 | 修理対応で業務が中断される可能性がある |
レンタル料金とは別に、搬入・設置費用として5〜10万円程度の初期費用が必要になることもあります。
「レンタルなら初期費用不要」と考えていると予算オーバーになる場合があるため、注意が必要です。
以下の記事では、おすすめのレンタル会社を紹介しています。
あわせて参考にしてください。
OA機器は買うより借りるが柔軟でかしこい選択?|OA機器レンタル会社おすすめ7選
業務用コピー機の導入方法3|リース

業務用カラーコピー機のリース契約は、企業が購入せずにリース業者から機器を借りて利用する方法です。
レンタルと似ていますが、リースの場合は長期的な利用を前提とした契約形態で、新品の機器を指定できます。
リースのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・初期費用が削減できる ・経費処理による節税効果がある ・保守やメンテナンス体制が整っている ・最新機種へ更新できる | ・総支払金額が現金購入より高額になる ・リース期間中は原則、途中解約ができない ・自由なカスタマイズや改造ができない |
それぞれ詳しく解説します。
リースのメリット
業務用カラーコピー機をリースで導入する場合、以下のようなメリットがあります。
- 初期費用が削減できる
- 経費処理による節税効果がある
- 保守やメンテナンス体制が整っている
- 最新機種へ更新できる
リース契約では、機器本体の購入費用や設置工事費などの初期投資が不要です。
月額料金のみで最新の業務用カラーコピー機を導入できるため、資金繰りに余裕が生まれます。
かかったリース料金は、全額経費として計上することが可能です。
購入の場合は減価償却となりますが、リースなら毎月の支払い分をそのまま経費にできるため、税務上のメリットがあります。
また、多くのリース契約には保守サービスが含まれており、故障時の修理や定期メンテナンスも安心です。
動産保険により、火災や盗難などの偶発的な事故にも対応できます。
契約期間終了後には、新しい機種に入れ替えられるため、最新の機能を活用することも可能です。
技術の進歩に合わせて設備を更新し続けられるのは、大きな魅力といえるでしょう。
リースのデメリット
リース契約には、以下のデメリットがあります。
- 総支払金額が現金購入より高額になる
- リース期間中は原則、途中解約ができない
- 自由なカスタマイズや改造ができない
リース契約では、金利、保険料、手数料などの諸費用が月額料金に含まれるため、現金での一括購入と比較すると総額で6万~10万円程度の差が生じる場合があります。
また、事業環境の変化により不要になった場合でも、違約金を支払わなければ契約を終了できず、柔軟性に欠けるという問題があります。
さらに、リース契約では機器の所有権がリース会社にあるため、自由なカスタマイズや改造ができません。
独自の業務に合わせた機能追加や設定変更に制限があることも、デメリットの一つです。
月額料金が発生し続けるため、長期的な資金計画においても注意が必要です。
業務用コピー機のリースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせてご覧ください。
業務用コピー機のリースの料金相場は?失敗しない業者選びを解説
業務用カラーコピー機の主要メーカー一覧

業務用カラーコピー機の市場では、日本のメーカーが世界トップレベルの技術力を誇り、国内外で高い評価を得ています。
以下に、主要メーカーとその特徴を紹介します。
| メーカー | おもな特徴 |
|---|---|
| 富士フイルムビジネスイノベーション(FUJIFILM) | 機能はオフィス環境に最適化され、セキュリティ対策や地震対策キットなど、安全面へも配慮されている |
| 東芝(TOSHIBA) | スマートフォンライクな操作性と多様な用紙対応が特徴 |
| キャノン(CANON) | お客さまの声をもとに機能がアップデートされ、操作性・生産性・画質・管理性・信頼性・オフィス適応性が向上できる |
| シャープ(SHARP) | 接続性とユーザビリティ重視の設計で、現代のワークスタイルに適した機能を提供している |
| リコー(RICOH) | 操作性・耐久性・環境配慮を兼ね備え、働く人の創造性を最大限に引き出せる |
| コニカミノルタ(KONIKA MINOLTA) | 高機能・高性能でありながら直感的な操作性を実現できる |
| 京セラ(KYOCERA) | 高い耐久性と高コストパフォーマンスが魅力 |
| エプソン(EPSON) | インクジェット技術を活用し、トータルコストの削減、業務効率の向上、環境への配慮が可能 |
これらのメーカーは、それぞれ異なる強みをもち、企業の用途や予算に応じて最適な選択肢を提供しています。
プロへの相談で最適な業務用カラーコピー機を導入しよう

業務用カラーコピー機の導入は、購入・レンタル・リースそれぞれにメリット・デメリットがあるため、自社に最適な選択肢を見極めることが重要です。
専門業者に相談すると、利用状況に応じた最適な導入方法の提案や、予算内での導入サポートが受けられるでしょう。
特に、業務用カラーコピー機は長期間使用する設備のため、導入前に専門家のアドバイスを受けておくと、後悔のない選択ができます。
株式会社プラストでは、業務用カラーコピー機をはじめとした、さまざまなOA機器の導入サポートをおこなっています。
相談していただくと、オフィス環境改善と情報漏えい対策を両立した、スマートなオフィス作りをかなえることが可能です。
業務用カラーコピー機のほか、ビジネスフォンや防犯・監視カメラ、UTM(統合脅威管理アプライアンス)などを取りそろえております。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
また、複合機やOA機器サービス一覧については、以下の記事で詳しく解説しています。
オフィス環境を整えたい方は、ぜひこちらもあわせて参考にしてください。
OA機器の種類一覧|製品の選び方やサポートまで受けられる方法を紹介

