スマホを内線化(内線電話化)するメリットとデメリットを比較!スマホ内線化の活用事例とは?

外出先で会社の電話番号が使えなくて困ったことはありませんか?
社内スマホを内線化することで今まで必要だった固定電話の設置を見直せます。
この記事では社内スマホを内線化する方法やメリット・デメリットを解説します。
社内スマホ内線化の活用事例について確認しながら社内スマホの内線化を検討してみませんか。
スマホ内線化で業務効率化を実現しましょう!
<この記事で分かること>
・社内スマホを内線化させる方法とは?
・スマホを内線化するメリットとは?
・スマホを内線化する際に注意したいデメリットとは?
・スマホを内線化を活用することでどんな成功事例がある?
社内スマホを内線化する方法とは?

テレワークや在宅ワークの推進を背景にスマートフォン(以下スマホ)の内線化を導入する企業が増えています。
スマホを内線化することで社員のスマホを固定電話のように扱えるようになります。
スマホを内線化する方法はいくつかありますが、ここでは以下4つの方法を見ていきましょう。
スマホ内線化の方法 | 特徴・メリット |
---|---|
オンプレミスBPX | 自社内に主装置となる電話システムを設置する方法 |
クラウドPBX | クラウド上のサーバーにスマホを接続する方法 |
モバイル内線アダプタ | オフィスの電話機とスマホの間で内線番号を接続する方法 |
FMCサービス | 固定電話とスマホを融合する方法 |
オンプレミスBPX
オンプレミスBPXは自社内に主装置となる電話システムを設置する方法です。
PBXとは「Private branch exchange」の略称で電話交換機という意味を持ちます。
多数の電話回線を集約して内線同士を繋げたり、外線と内線の接続をコントロールする機能があります。
スマホをPBXと接続することで社員のスマホを固定電話のように使うことも可能です。
<BPXの機能とは>
・内線同士の通話機能
・外線との発信や着信の制御
・代表番号の着信機能
・転送機能
・ダイヤルイン機能:外部から直接個々の電話に繋げる
クラウドPBX
クラウドPBXはクラウドサービス事業者の提供するインターネット環境に接続する方法です。
自社にサーバーを設置する必要がなく、工事も必要ないため安価で導入できるというメリットがあります。
インターネット環境さえあればすぐに導入できます。
一方、オンプレミスBPXと比べるとセキュリティリスクに注意しなければなりません。
クラウド上のネットワークに接続するため、セキュリティを強化しておきましょう。
モバイル内線アダプタ
モバイル内線アダプターはオフィスの電話機とスマホの間で内線番号を接続できるサービスです。
オフィスで受け取った取引先等からの着信を社員のスマホに転送することでスムーズな業務連携ができます。
FMCサービス
FMCサービスはインターネット通信をするIP電話機と携帯端末を連携させるサービスで、FMSはFixed Mobile Convergenceの略称です。
サービス事業者が設置するFMCサーバーにスマホの情報や固定電話の情報を登録し、受発信時に内線番号へと変換させる仕組みとなっています。
FMCサーバーを使うことによって携帯電話と固定電話を1つの端末に集約した使い方が可能です。
FMCサーバーは主に大手の通信事業者が提供しているサービスです。
BOYDを活用する
BOYDは「Bring Your Own Device」つまり個人が所有するデバイスという意味です。
従業員が所有しているスマホなどの端末を社内スマホとして活用します。
スマホを内線化して固定電話のように使うことで端末を複数台所有しなくて済むなどのメリットがあります。
従業員にとっても使い慣れた端末を利用できるなどのメリットがあるため、業務効率化にも繋がるでしょう。
スマホを内線化するメリット

スマホを内線化することでビジネスのさまざまなシーンで活用できます。
外出先からの利便性が向上するだけでなく、端末費用の削減などコストカットも可能です。
スマホを内線化するメリットについて以下のポイントをチェックしてみましょう。
・外出先から会社番号を使える
・オフィスの固定電話を廃止できる
・端末費用を削減できる
・在宅ワークやリモートワークに対応できる
スマホの内線化によって業務にかかっていた負荷が削減され、業務効率化を実現できます。
無駄なコストカットも果たせるため、経営のスリム化にも役立ちます。
メリット1.外出先から会社番号を使える
従来の固定電話などでは外出先からは会社番号を使えませんでした。
会社の番号を使うためには電話をするためだけにわざわざオフィスに戻らなければならないなどの手間があったのです。
スマホを内線化することで自分のスマホで会社の電話番号から発信できるようになります。
会社の電話番号を使うことで相手先に会社の者であることを証明できるようになります。
また、BOYDで個人のスマホを使っている場合でもプライベートな番号を相手に知られなくなるのです。
メリット2.オフィスの固定電話を廃止できる
スマホを内線化することでオフィスに置いていた固定電話を廃止できます。
スマホがそのまま固定電話の機能を果たすため、わざわざ固定電話を設置する必要がないのです。
固定電話の設置費用や設置するためのスペースを削減できるのでスリムなオフィスを実現できます。
また、オフィスを移動する時にも固定電話を移動させる必要がありません。
固定電話の設置には固定電話機や配線などの場所をとるため、引っ越しの手間も少なくなるでしょう。
メリット3.端末費用を削減できる
スマホを内線化することで端末費用を削減できます。
BOYDによってプライベートで所有しているスマホを社用端末として使えるため、新しく端末を用意する必要がないのです。
社員にとってもプライベートを守りながら使い慣れたスマホを扱えるため負担が軽減されます。
セキュリティの観点でも端末を複数所持していなければ紛失のリスクも減るでしょう。
メリット4.在宅ワークやリモートワークに対応できる
社内スマホを外出先に持ち込むことで在宅ワークやリモートワークにも対応できます。
自宅でもオフィスにいる時と同様の環境で仕事ができるのです。
近年はオフィスの出社を控えてリモートワークを導入する企業が増えていますが、スマホを内線化することで在宅ワークやリモートワークをしやすい環境を後押しできるでしょう。
スマホを内線化するデメリット

スマホを内線化することでさまざまなメリットがある反面、デメリットもあります。
スマホの内線化を検討される際には、以下のスマホを内線化するデメリットをチェックしながら導入を検討してください。
・セキュリティリスクをチェック
・通話の品質が落ちることがある
・回線の増設が必要な場合がある
・公私混合してしまう
デメリット1.セキュリティリスク
スマホを内線化することで情報漏洩などのセキュリティリスクが発生する恐れがあります。
BOYDでは個人のスマホを社内ネットワークに接続します。
もし個人のスマホがウイルスに感染してしまうとネットワークを経由して情報漏洩が起きてしまうかもしれません。
社内スマホを導入する際はセキュリティリスクを考慮したうえでネットワークのセキュリティ強化を入念に行いましょう。
セキュリティリスクへの対策
セキュリティリスクに対応するためには従業員にセキュリティリスクを認識してもらうために教育することが効果的です。
その他にもシステムやソフトウェアを最新の状態にアップデートすることでウイルス感染を未然に防げる可能性が高くなります。
<セキュリティリスクへの対策>
・スマホやルーターのIDやパスワードを適切に管理する
・従業員へセキュリティ研修を行う
・システムやソフトウェアを常に最新の状態にアップデートする
デメリット2.通話の音質や品質が落ちることがある
スマホを内線化すると通話の音質や品質が落ちることがあります。
現在のネットワーク技術ではスマホを内線化しても通話の音質や品質は下がらないことが多いです。
しかし、回線によっては通話の音質や品質が落ちてしまうことがあります。
「実際に使ってみたら通話の音質や品質が落ちて業務に支障が出る」ということにならないように、スペックなどを確認しておくといいでしょう。
また、トライアル期間がある場合はトライアル期間を使って通話の音質や品質をチェックするといいでしょう。
デメリット3.回線の増設が必要な場合がある
スマホを内線化する際、方法によっては回線の増設が必要な場合があります。
先ほど紹介した「オンプレミスPBX」や「FMCサービス」を増設する必要があります。
一方、「クラウドPBX」や「モバイル内線アダプター」では自社内にサーバーを設置する必要はありません。
回線の増設が面倒という場合には「クラウドPBX」や「モバイル内線アダプター」が手軽でおすすめです。
回線の増設が必要 | ・オンプレミスPBX ・FMCサービス |
回線の増設が不要 | ・クラウドPBX ・モバイル内線アダプタ |
デメリット4.公私混合してしまう
スマホを内線化してプライベートの端末で仕事ができる状態になると便利です。
しかし、スマホをプライベート用と仕事用で統一してしまうと公私混合のリスクに繋がることもあります。
例えば、土日や祝日などの休暇中に仕事の電話がかかってしまうことは従業員にとっては好ましくありません。
仕事とプライベートの切り替えができなくなると仕事中の能率も下がってしまうこともあるでしょう。
スマホ内線化の活用事例

スマホを内線化することで業務へどのような活用方法ができるでしょうか?
ビジネスフォンとして多くの機能を利用できます。
ここでは、スマホ内線化の活用事例として以下3点を紹介します。
・リモートコールバック
・光回線を利用して拠点間を内線化
・電話機のセンサでセキュリティ強化
活用事例1.リモートコールバック
リモートコールバックとは外出先から会社の電話番号に電話すると自動でコールバックしてくれる機能です。
事前に電話帳のグループに登録している電話番号などから会社に電話を入れることで自動でコールバックしてくれます。
リモートコールバックには着信の転送機能もついているため、外出中に取引先から電話がかかってきても即時に対応できます。
外出先でもお客様を待たせることがないため営業機会を失うことがありません。
活用事例2.光回線を利用して拠点間を内線化
本店や支店など複数の拠点がある場合に光回線を利用して拠点間を内線化できます。
拠点間の内線番号を直接呼び出せるため他の拠点にいてもスムーズな呼び出しが可能です。
活用事例3.電話機のセンサでセキュリティ強化
ビジネスフォンを導入することでネットワーク環境のセキュリティを強化可能です。
電話機のセンサによって不審者を検知すると大音量の警報などで不審者を威嚇できます。
また、あらかじめ登録していた電話番号に不審者の侵入を自動発信して危機を伝えます。
スマホ内線化で業務効率化を実現しよう!

スマホを内線化することで業務効率化の実現などさまざまなメリットがあります。
スマホを内線化するためにはBPXなどのサービスを使って固定電話とスマートフォンを接続します。
「クラウドPBX」ではクラウド上のサーバーに接続するため、自社内に回線を新しく設置する必要がありません。
従業員が所有するスマホなどの端末を内線化する「BOYD」によって業務効率化の効果も期待できます。
スマホを内線化することで従来の固定電話や端末を複数台用意する必要がなくなり、業務効率化を推進できるのです。
外出先でもオフィス環境と同じようにスマホを使えるため、リモートワークやテレワークにも便利です。
一方、スマホを内線化する際はセキュリティリスクを避けるべく従業員のセキュリティ教育などに注意する必要があります。
スマホ内線化によるメリットやデメリットを上手に活用しながら業務効率化を実現しましょう!
<まとめ>
・スマホの内線化はBPXなどの方法でスマホを社内の電話機に接続できる。
・スマホ内線化によって固定電話や端末費用の削減など業務効率化を実現できる。
・社内スマホを内線化することでオフィスの固定電話が不要になる。
・スマホ内線化の導入にはセキュリティリスクなどに気を付ける必要がある。
・在宅ワークやリモートワークにもスマホ内線化が便利。