電話配線工事の種類やメリット・デメリットを紹介!ビジネスフォンの料金相場や選ぶポイントとは?
電話配線を利用する場合には配線の工事が必要な場合があります。
この記事では電話配線工事の種類やメリットとデメリットを比較していきます。
ビジネスフォンを導入する際の費用相場と合わせて紹介するので、導入の際に参考としてください。
ビジネスフォンを活用して社内の通信環境を改善し、業務を効率化しましょう!
<この記事で分かること>
・電話配線工事の種類にはどんなものがある?
・電話配線工事にかかる費用相場とはいくらぐらい?
・ビジネスフォンを選ぶ際に気を付けるべきポイントとは?
ビジネスフォンに必要な電話配線工事
ビジネスフォンを利用するためには電話配線の工事が必要です。
配線工事をする場合は専門業者に依頼します。
配線を設置するためのスペースを確保しなければならないなど、配線工事をする際にはいくつか注意点があります。
電話配線の工事内容
電話配線の工事内容は大まかに以下3種類があります。
- 電話配線工事
- 電話交換機工事
- 電話機設定工事
電話配線工事
電話配線工事は電話を使うために必要な配線を設置する工事です。
ビジネスフォンを使うためには主装置と電話機を接続するための配線が必要です。
主装置と電話機を接続するための配線を設置する工事を電話配線工事といいます。
電話交換機工事
ビジネスフォンにおいて電話同士を繋ぐ役割を担っているのが電話交換機です。
電話交換機では複数の電話回線を集約して、内線同士あるいは内線と外線を接続する役目を果たします。
電話交換機はPBX(Private Branch eXchange)とも呼ばれます。
インターネット回線と接続するIP-PBXやWeb上のサーバーから利用できるクラウドPBXといった種類を利用可能です。
【電話交換機(PBX)の種類】 ・IP-PBX:インターネット回線を通じた内線通話システム ・クラウドPBX:クラウドサービスから接続する内線通話システム ・レガシーPBX:従来からあるオールドスタイルの内線通話システム
電話機設定工事
電話機設定工事では電話機を電話交換機に接続するための設定を行います。
ビジネスフォンは家庭用の電話とは操作が異なるため、専門業者への電話機設定工事がおすすめです。
OAフロアで省スペース
OAフロアを活用することでスペースを有効活用しながら配線の設置ができます。
OAフロアは床の上に配線を敷くために設けられたスペースです。
床のうえにOAフロアを敷くことで床との間に空間が生まれるため、そのスペースに配線を設置できるようになります。
クラウド型ビジネスフォンなら配線工事が不要
クラウド型ビジネスフォンとはPBXをクラウド化してスマートフォンを内線化するビジネスフォンです。
クラウド上のサーバーから通信環境を整えるため、クラウド型ビジネスフォンの導入には配線工事が不要になります。
ただし、社内に電話機を設置する場合はLAN配線工事が必要です。
電話配線工事の種類とメリット・デメリット
電話配線工事の種類には「スター配線」「バス配線」「LAN配線」があります。
従来はバス配線による配線工事が主流でしたが、現在はスター配線による配線工事が主流になっています。
それぞれの配線の特徴およびメリット・デメリットは以下の通りです。
配線の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
スター配線 | ・1つの電話機にトラブルが起こっても他の電話機を使える | ・ケーブルが多くなる |
バス配線 | ・ケーブルの数が少ない | ・主装置とハブを繋ぐ配線が故障すると全ての電話機が使えなくなる ・故障の原因を特定しづらい |
LAN配線 | ・LANケーブルで配線ができる ・インターネット環境を一元管理できる | ・給電ハブと給電アダプタを用意しなければならない ・IP電話機のみ利用できる |
スター配線
スター配線は、端末の電話機について1台ごとに主装置へケーブルを繋ぐ配線方法です。
例えば、10台の電話機がある場合は主装置から電話機へ直接ケーブルを繋ぎます。
- メリット…特定の電話機が壊れたとしても他の電話機は問題なく使える
- デメリット…配線のために使うケーブルが多くなり、配線を置くスペースが必要になる
バス配線
バス配線は、主装置から配線を分岐するハブを経由して電話機へ繋ぐ配線方式です。
例えば、20台の電話機を接続する場合に10台接続できるハブを用意すればハブを2台用意する必要があります。
主装置から2代のハブにケーブルを接続し、ハブを経由して電話機へ接続します。
- メリット…ケーブルの数が少なくなる
- デメリット…主装置とハブを繋ぐ配線が壊れてしまうと全ての電話機が連鎖的に使えなくなる
また、バス配線が故障した場合はどこに故障の原因があるか特定しづらくなってしまいます。
LAN配線
LAN配線は、LANケーブルを使って主装置とハブと端末を繋ぐ配線方式です。
LANとは「Local Area Network」の略称で、コンピューターのネットワークをオフィス内など限られた空間で接続します。
- メリット…インターネット環境がある場合はLANケーブルがあれば配線環境が整えられる
- デメリット…給電のためにハブやアダプタを別途用意する必要がある
LAN配線はIP電話機にのみ用いられる配線方式となります。
IP電話機とはインターネット回線を通じて電話を利用する電話機です。
電話配線工事の費用相場
電話配線工事を依頼する場合、費用相場は全て合わせて1万円から2万円という料金(1台あたり)が一般的です。
電話配線工事には以下4区分の料金がかかります。
それぞれの内訳を詳しくみていきましょう。
工事の区別 | |
---|---|
基本工事費(A) | お客さま宅にお伺いしない場合 1,100円 お客さま宅にお伺いする場合 4,950円~ |
交換機等工事費(B) | 1,100円 ※加入電話、INSネット64の場合は交換機工事費不要です。 |
屋内配線工事費(C) | 既設の屋内配線を利用した工事 2,640円 新規に屋内配線を設置する工事 5,280円 |
機器工事費(D) | ご利用になる機器により異なります。 |
電話の取付工事費は工事の内容によって異なりますので、詳しくは局番なしの「116」へ連絡してください。
基本工事費用
基本工事費用は、電話機を利用する際に発生する作業にかかる費用です。
作業員が訪問しない場合は1,100円、作業員が訪問する場合は作業員の派遣費用として4,950円~かかります。
交換機等工事費用
交換機等工事費用は、NTTの局内で電話回線を相互接続するために必要な費用です。
ここでいう交換機とはビジネスフォンで使用するPBXとは異なり、NTTの局内で使用される交換機を指します。
屋内配線工事費用
屋内配線工事費用は、電話配線を屋内まで通すための工事です。
既設の屋内配線を利用する場合と新規に屋内配線を設置する場合で料金が異なります。
既設の屋内配線を利用した工事は2,640円、新規に屋内配線を設置する工事は5,280円です。
機器工事費用
機器工事費用は、電話回線コンセントから電話機や交換機に接続するための費用です。
機器工事費用は利用している電話機によって異なります。
電話配線工事ができない場合
NTTに電話工事を依頼する場合、工事の依頼を断られてしまう場合があります。
「NTT用の配管が使えない場合」「光回線用の配管がない場合」は対応できない可能性があるため注意しましょう。
NTT用の配管が使えない場合
NTT用の配管がない場合は配線工事ができません。
例えば、マンションやビルなどで既存の配管ルートがいっぱいになってしまう場合は新しく配線を引けません。
無理に配線を引こうとする他の利用者に悪影響を及ぼしてしまうのです。
また、配管が壊れている場合もNTTでは対応できません。
光回線用の配管がない場合
光回線用の配管がない場合は、新しく回線を引くことができません。
配管の設置は建物の工事であるため、NTTの管轄外です。
そのため、新しく配管を設置する場合はマンションやビルの管理者に確認する必要があります。
ビジネスフォンを選ぶポイント
オフィスなど業務上で電話システムを利用する場合は、ビジネスフォンがおすすめです。
ビジネスフォンを使うことで内線電話の活用や個人用スマホの内線化などさまざまなメリットがあります。
【ビジネスフォンのメリット】 ・内線電話で社内コミュニケーションを円滑化 ・社外にいても会社の電話番号を使える ・複数の電話機やスマートフォンで1つの電話番号を利用できる
ビジネスフォンを選ぶ際は以下の情報をチェックしましょう。
- 電話回線の種類(固定電話、IP電話)
- 内線機能
- 転送機能
- 音声自動案内(IVR)
電話回線の種類
電話回線には「固定電話」と「IP電話」があります。
固定電話はアナログ回線を利用した電話で、昔ながらの電話回線です。
IP電話はインターネット回線を用いた電話です。
IP電話は固定電話と比べると導入が簡単であり、低コストで利用できるメリットがあります。
内線機能
ビジネスフォンには内線機能が搭載されています。
内線機能を使えば社内など限られたネットワークで円滑なコミュニケーションがとれます。
転送機能
転送機能は、会社の固定電話に着信した電話を他の固定電話や個人の携帯電話・スマホに転送する機能です。
転送機能を使うことで社外にいても会社にかかってきた電話に対応できるため、テレワークにも向いています。
音声自動案内(IVR)
音声自動案内(IVR)は、会社にかかってきた問い合わせなどの電話に自動で応答する仕組みです。
IVR(Interactive Voice Response)とはコンピューターによる音声自動配信システムです。
電話応答に関する人的資源を節約できるほか、営業時間外にも対応できます。
IVRとチャットボット
近年はAI技術の発展によってチャットボットを活用したIVRが提供されています。
チャットボットとは、人工知能(AI)を搭載した自動会話プログラムです。
利用者が発したキーワードから想定される回答を連想することで自動的に問い合わせに対応してくれます。
音声自動案内とチャットボットを組み合わせることで電話問い合わせに関するオペレーション作業を削減できるのです。
ビジネスフォンで業務を効率化しよう!
ビジネスフォンを使うためには電話配線工事が必要です。
電話配線工事はNTTの回線を引く必要があるため専門業者へ依頼する必要があります。
クラウド型ビジネスフォンはクラウド上から電話回線のサービスを整えられるため、電話配線工事の必要がありません。
プラストでは豊富なラインナップから業務効率化に役立つビジネスフォンを用意しています。
ビジネスフォンを活用して社内の電話環境を改善してみませんか。
<まとめ> ・電話配線工事には「スター配線」「バス配線」「LAN配線」の3種類がある ・電話配線工事の費用相場は電話機1台あたり1万円から2万円 ・ビジネスフォンを使えば業務効率化に役立つツールを安価で導入できる