UAからGA4への移行方法とは?GA4へ移行するメリットや注意点についても解説

UAからGA4への移行方法とは?GA4へ移行するメリットや注意点についても解説
Googleによると2024年7月1日に全ユーザーが、UAにアクセスできなくなることが発表されているため2024年6月30日までに移行を完了させる必要があります。
UAからGA4への移行方法については、以下のとおりです。
- プロパティの作成
- タグの作成
- 計測確認
この記事では「UAからGA4への移行方法」について紹介していきます。
他にも「GA4へ移行するメリット」や「GA4の移行時の注意点」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、UAからGA4への移行方法について理解を深めてみてください。
GA4とは?

GA4とは、Google アナリティクス4の略称で、ユニバーサル アナリティクス(UA)に代わる新しい規格のことです。
2020年10月にリリースされており、ウェブサイトのアクセス解析に活用されています。
2023年7月1日からはUAからGA4へ移行を完了させるため、あらかじめ移行を完了させることが必要です。
また、GA4が開発されたのは消費者の行動形態の変化が要因で、スマートフォンやパソコンから購入するなど、行動が複雑化している状況になっているのも事実です。
このように、ユーザーの行動が変化したことによって、UAの機能だけでは対応が難しくなり、それらを改善するためにGA4が開発されました。
UAからGA4への移行方法

UAからGA4への移行方法については、以下があります。
- プロパティの作成
- タグの作成
- 計測確認
それぞれの移行方法について解説していきます。
プロパティの作成
UAからGA4へ移行させる方法として、まずは以下の流れでプロパティを作成します。
- UA(旧Googleアナリティクス)の管理画面から、「GA4設定アシスタント」を選択
- 「新しいGoogle アナリティクス4プロパティを作成する必要がある」の「ようこそ」を選択する
- 表示内容を確認して、「プロパティを作成」を選択する
- 「GA4プロパティの機能の確認と設定を行う」の下にある「GA4プロパティを確認」を選択する
上記のように「GA4設定アシスタント」を使用すると、スムーズに移行することにもつながります。
タグの作成

次のGA4タグ(トラッキングコード)の設定方法については、以下の2種類があります。
- Googleタスクマネージャーを使用する方法
- HTMLに直接タグを埋め込む方法
それぞれの設定方法について解説していきます。
Googleタスクマネージャー
Googleタスクマネージャーを使用する方法については、以下のとおりです。
- GA4の管理画面の「データストリーム」で表示されているウェブストリームをクリックし、測定IDをコピーする
- Googleタグマネージャーの管理画面から「新しいタグを追加」を選択
- 「Googleアナリティクス:GA4設定」を選択
- コピーした測定IDを貼付け
- トリガーのタイプを「初期化」で選択
- タグ名を設定して保存して公開
GA4タグ設定前には、Googleタグマネージャーの公式ページからGoogleアカウントを作成する必要があります。
また、すべてのページ測定をする場合には、トリガーのタイプを「ページビュー」への設定が必要です。
HTMLに直接タグを埋め込む

HTMLに直接タグを埋め込む方法については、以下のとおりです。
- GA4プロパティで「管理>データストリーム」を開く
- 「タグ設定手順」のグローバルサイトタグ(gtag.js)をコピーする
- アクセス解析をしたいページのタグ内に、最初の要素として貼り付ける
トラッキングコードを確認するためには、まずGoogleアナリティクス4で管理の中にある「データストリーム」を選択する必要があります。
そうすることによって、対象サイトのURLが表示されるので、該当URLをクリックしましょう。
計測確認
タグの設定が完了したら、実際に計測できているか確認をおこないます。
具体的には、以下のような手順で実施していきます。
- GA4の管理画面にアクセス
- 左メニューの「レポート」を選択
- 「リアルタイム」を選択
- 別のタブかウィンドウで、タグを設置したサイトを開く
- 自分のアクセスが反映されていれば完了
問題がなければ、自分がアクセスした情報がリアルタイムの各項目に表示されています。
既に公開済みのサイトでユーザーが多いケースでは、一般ユーザーがアクセスしないページにアクセスしたり、新規ページを追加するなどの工夫をすることで確認がしやすくなります。
UAとGA4の違い

UAとGA4の違いについては、以下があります。
- 計測の軸
- データ保持期間が短くなる
- レポート設計が大幅に変更した
- GoogleSignalの連携強化
それぞれの項目について解説していきます。
計測の軸
UAではセッションを軸とした計測になっており、ユーザーがサイトにアクセスする一連の流れをもとにさまざまな指標を測定していました。
GA4では、ユーザーのさまざまなアクションをもとにして指標の測定をおこなっています。
従来はイベントを計測する際に、自分でタグの設定を施す必要がありましたが、GA4では初心者でもイベント計測を簡単に活用できる点が魅力といえます。
具体的に、自動で計測できるようになったアクションは以下のとおりです。
- スクロール数
- 離脱クリック
- サイト内検索
- 動画エンゲージメント
しかし、指定した条件をもとにアクションの計測をおこなう場合には、gtag.jsやGoogle タグマネージャーの設定が必要です。
データ保持期間が短くなる

UAでは最大50ヶ月間のデータ保持期間が可能でしたが、GA4では最大で14ヶ月になるので、データ保持期間が短くなります。
長期間のデータを分析することはできなくなりますが、GA4は14ヶ月間のデータをより深く分析することが可能です。
しかし、GA4のデフォルト設定ではデータ保持期間が2ヶ月となっているため、GA4を導入した際は設定を14ヶ月に変更しておくようにしましょう。
設定の手順については、「画面左下の管理」の「データ保持」をクリックし、データ期間を「14ヵ月」に変更をおこないます。
データ期間を2ヶ月のまま設定してしまうと、以前のデータがGA4に残らないので、過去のデータとの比較ができなくなるので注意が必要です。
レポート設計が大幅に変更した
GA4に変更したことによって、レポート設計が大幅に変更され、UAと比べてインターフェースに大きな違いがあります。
UAはレポートの切り分けがはっきりとされておらず、どのレポートを見ればよいかわかりにくいため、自分の目的に合ったレポートにするのにカスタムレポート機能を使って自作する手間や時間が必要でした。
一方、GA4でレポートをする目的は大きく分けて「分析」と「モニタリング」の2つになり、UAよりもカスタムレポートより使い勝手が向上しています。
GA4では主に探索、広告、設定のレポート機能があり、とてもすっきりとした見た目になっている特徴もあります。
GoogleSignalの連携強化

Google Signalとは、2018年にリリースされた機能で、Googleサービス内でユーザー行動にもとづいて、属性情報とユーザー結びつけてGAに送信する機能です。
GoogleSignalの連携強化によって、精度の高いユニークユーザー数の把握ができたり、広告効果やコンバージョン増加につなげるヒントの創出ができるメリットがあります。
しかし、Googleアカウントを持つユーザーの情報でしか活用できなかったり、そもそもアクセス数が少ない場合には正しくカウントできないケースもあります。
そのため、数値・データを鵜呑みにせず確認することが重要といえるでしょう。
GA4に移行するメリット

GA4に移行するメリットについては、以下があります。
- プライバシーの保護に対応している
- Webとアプリを合わせてデータ分析ができる
- 機械学習モデルによって未来の行動が予測できる
それぞれのメリットについて紹介していきます。
プライバシーの保護に対応している
GA4では、プライバシー保護に関して世界基準に準拠しており、違反しないように作られているので、GA4に移行することでプライバシーの保護への対応が可能です。
最近では、世界基準でデータ規則も厳格化されてきており、違反してしまうと、高い罰金を支払う必要があります。
また、Cookieの利用をユーザーが拒否した場合でも、個人を特定しないデータだけでも取得ができる「同意モード」により、今までユーザーの同意がない場合、データが取得不可能になる問題を回避できます。
これまで、UAではCookieを使ってデータを取得しており、個人のプライバシーが脅かされる危険性がありましたが、GA4では従来のようにCookieを使わずにデータが取得が可能になりました。
Webとアプリを合わせてデータ分析ができる

GA4に移行することによって、UAでは別々のツールで計測していたWebとアプリをGA4だけで計測が可能になるので、両方の計測結果を一元化できるメリットがあります。
別々のツールで計測してしまうと、作業が複雑になって手間がかかってしまうことから解放されたり、クロスプラットフォームの分析をさらに正確におこなうことが可能です。
さらに、Google Signalとの連携強化によって、Webとアプリの両方を使っている人を同一人物と認識して集計ができます。
機械学習モデルによって未来の行動が予測できる
GA4には、機械学習機能がGA4に導入されているので、ユーザーの未来の行動を予測することができます。
過去のデータを分析し、ユーザーが取ると思われる未来の行動を提案してもらえるので、より効果的にマーケティングをおこなうことが可能です。
例えば、ECサイトの商品に対して、ユーザーがリピートして再び商品を買うことを予測できるなどによって、予測値を分析して参考として利用すれば、改善施策に活かせることにもつながります。
さらに、機械学習の精度なども今後アップデートされるにつれて高まることが期待できます。
GA4の移行時の注意点

GA4の移行時の注意点を把握しておくことで、GA4に関わるトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
具体的にGA4の移行時の注意点については、以下のとおりです。
- UAデータを引き継ぐことはできない
- GA4を使いこなせる体制を整える
それぞれの注意点を解説していきます。
UAデータを引き継ぐことはできない
UAで計測した過去のデータは、GA4に引き継ぐことはできないので注意が必要です。
GA4での計測開始が遅くなると、前年比や前月比などの分析ができなくなってしまうので、なるべく早めにGA4への移行を完了させて、データを取得することをおすすめします。
GA4に移行したばかりで比較データがない場合は、UAとGA4をそれぞれ開いて、比較する必要があります。
このように、最初は手間がかかってしまいますが、なるべく早くGA4に移行することで、スムーズにデータ分析をおこなうことが可能です。
GA4を使いこなせる体制を整える

UAからGA4へ移行したら完了ではなくて、GA4を使いこなせる体制を整えることが重要です。
A4で取得したデータをどのように活用するのかが重要なポイントになります。
どのような指標を確認するのか、カスタムレポートを作成する必要性はあるのかなど、GA4をスムーズに運用できるようにあらかじめ整理しておくようにしましょう。
また、GA4は日々アップデートをおこなっており、変化が発生する可能性もありますので、GA4に関する情報をしっかりとアンテナを張りつつ、運用体制を整えるいくことをおすすめします。
UAからGA4への移行させよう!

今回は、UAからGA4への移行方法やGA4の移行時の注意点を紹介しました。
UAからGA4への移行方法については、以下のとおりです。
- プロパティの作成
- タグの作成
- 計測確認
また、GA4の移行時の注意点を把握しておくことで、GA4に関わるトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
今回の記事を参考に、UAからGA4への移行を完了させましょう。