無料で使えるおすすめ人気スキャンアプリ5選!選び方や活用方法も紹介
スキャンアプリとは、文書や写真などの書類をデジタルデータに変換できるアプリケーションソフトウェアです。
データ化してPDFや画像ファイルで保存すると、メールやクラウドなどで共有しやすくなり、業務効率の向上も図れるでしょう。
無料で使い始められるアプリもあり、機能を充実させるために有料版に移るかを、使いやすさを確かめたうえで検討できます。
この記事では、スキャンアプリを選ぶポイントやおすすめ無料アプリを5つ紹介します。
スキャンアプリでできることも参考に、利用に役立ててください。
無料スキャンアプリの魅力
スキャンアプリで撮影すると、ゆがみや影などが補正でき、きれいで見やすく活用しやすい状態で保存できます。
無料版のスキャンアプリでも基本的な機能は使えることが多いため、使いやすさを確認してから、機能充実性のために有料版へ移行するかを検討できます。
以前はプリンターによるスキャンが主流でしたが、さまざまな機能を備えたスキャンアプリが登場したことで、テレワーク先でも簡単に活用できるようになりました。
現在のアプリは、それぞれ文字読み込み機能やページ結合機能がついていたり、Officeファイル形式での保存やクラウドストレージでの対応が可能だったりと、便利な機能が備わっています。
名刺サイズからホワイトボードサイズまでさまざまな大きさにも対応でき、外出先でも簡単に確認できる利便性から、ビジネス利用にもおすすめのツールです。
スキャンアプリを決めるときは、それぞれの特徴や使える機能を踏まえて検討しましょう。
なお、紙をPDF化する方法やメリットについては、以下の記事も参考にしてください。
無料スキャンアプリの選び方
無料スキャンアプリを選ぶときは、使いたい機能や使いやすい内容で選びましょう。
選ぶ際のポイントを解説します。
データの認識方法
無料スキャンアプリのデータ認識方法には自動と手動があり、どちらを主に使いたいかで選びましょう。
自動認識は、大量のデータを読み込むのにおすすめです。
読み取り範囲の調整がいらず、四隅を自動で検出するため、効率的にデータを取り込めます。
ただし、傾きが精度に影響する可能性があり、正面から撮ることが大切です。
一方、手動認識は正確性を求める場合におすすめで、自分で読み取り範囲を調整するため手間はかかりますが、高精度のデータを得られます。
対応できる保存形式
スキャンアプリごとに対応できる保存形式は異なるため、無料版を選ぶときには使える内容の確認が必要です。
多くの無料スキャンアプリは、JPG形式・JPGE形式・PDF形式に対応しています。
DOCX(Word形式)やExcel形式は、一部のアプリでのみ無料です。
スマートフォンやパソコンでのファイル表示はPDF形式やJPEG形式で十分ですが、テキストを編集したい場合はWordやPowerPointで保存できるアプリがおすすめです。
編集機能の有無
無料スキャンアプリを選ぶときは、それぞれの編集機能でできる内容を確認しましょう。
アプリによって、どのような編集が可能かは異なります。
編集機能にはたとえば、以下のような内容があります。
- ゆがみ補正機能
- 署名機能
- フィルター機能
- 影消去機能
ゆがみ補正機能や影消去機能は、ななめで撮影してもきれいな状態で読み込めます。
また、署名機能は送られてきたPDFなどにペンシルや指で名前を記入して返送することで完結するため、紙媒体での郵送やり取りに比べて料金や時間のコストがかかりません。
フィルター機能はコントラストを調整したり文字の鮮明度を上げたりでき、データが読みやすくなるでしょう。
編集機能が充実していれば、アプリ内で作業が完結できます。
文字読み込み(ORC)機能の有無
スキャンデータの文字を編集したい場合には、文字読み込み(ORC)機能がついている無料スキャンアプリがおすすめです。
ORCとは「Optical Character Reader(またはRecognition)」の略で、画像データのテキスト部分を認識して文字データに変換する機能を指します。
大量の文字が含まれる文書の読み取りに使うと、短時間で効率的に作業ができます。
ただし、文字の抜け漏れがないかの確認はしたほうがよいでしょう。
ページ結合機能の有無
無料スキャンアプリのページ結合機能は、ファイル化したい場合におすすめです。
ページ結合機能は複数のページを1個のファイルにまとめられ、メールなどでの共有も簡単にできるようになります。
設定方法には以下の2パターンがあります。
- アプリ起動時に設定
- オプション画面で設定
使いやすいほうで設定するとよいでしょう。
クラウドストレージの対応可否
無料スキャンアプリを選ぶときは、よく活用しているクラウドストレージに対応しているかも確認しましょう。
アップロードは多くのアプリでできますが、利用できるクラウドストレージはそれぞれ異なります。
クラウドストレージの利用はスキャンデータをパソコンやタブレットでも確認できるため、リモートワークにも便利です。
営業活動時に名刺交換したあとも、すぐに会社と共有できます。
無料で始められるおすすめ人気スキャンアプリ5選
スマートフォンには、以下のようにすでに搭載している無料スキャンアプリもあります。
搭載スキャンアプリ | 特徴 | 対応OS |
---|---|---|
メモアプリ | ・自動/手動認識 ・複数ページを連続撮影、まとめてPDF保存 ・署名機能 ・メモアプリ保存 | iOS |
ファイルアプリ | ・連続撮影で1個のファイル保存 ・端末やクラウドへのPDF保存 | iOS |
Google ドライブアプリ | ・連続撮影可能 ・編集機能 ・複数ページを1個のファイルに保存 ・Googleドライブ保存 | Android iOS |
最低限の内容であれば、これらのスキャンアプリで対応できるかもしれません。
そのほかの無料で始められるおすすめのスキャンアプリを5つ紹介します。
1.Adobe Scan
アプリ名 | Adobe Scan |
販売元 | Adobe |
認識方法 | 自動 |
出力形式 | ・PDF ・JPEG ・有料:Word、PowerPoint |
機能 | ・ORC機能 ・編集機能 ・ファイル圧縮 ・有料:ページ結合機能 |
対象クラウド | Adobe Document Cloud |
対応OS | ・iOS 16.0以降 ・iPadOS 16.0以降 ・Android 9以降 |
ダウンロード先 | iPhone・iPad Android |
Adobe Scanはフォーム・名刺・ホワイトボードなどの内容を簡単にキャプチャし、高品質のPDFに変換できる無料スキャンアプリです。
自動境界線の検出機能とさまざまなキャプチャモードで、常にクリアなスキャンデータを得られます。
AIが画像の遠近を補正して文字をシャープにし、グレアや影などの不要な要素は除去します。
WordやPowerPointでの出力、ページ結合機能は有料版でのみ利用可能です。
2.CamScanner
アプリ名 | CamScanner |
販売元 | CamSoft Information |
認識方法 | 自動 |
出力形式 | ・PDF ・JPEG ・Word、Excel、PowerPointなど ・有料:txtファイル |
機能 | 毎月4ページまでORC機能無料 |
対象クラウド | ・OneDrive ・Dropbox ・Box.com ・Evernote ・Skydriveなど |
対応OS | ・iOS 13.0以降 ・Android 5.0以降 ・macOS 11.0以降とApple M1以降のチップ |
ダウンロード先 | iPhone・iPod touch・Mac Android |
CamScannerはユーザー数9,000万人以上、200以上の国・地域で使用されている無料スキャンアプリです。
ドキュメントを高速スキャンして鮮明な画像やPDFに変換できるうえ、キーワード入力で検索もできます。
優秀な世界最先端の画像処理技術により、撮影効果は普通のスキャナーより高画質です。
iPhoneやAndroidのほか、Macでも利用できます。
3.Microsoft Lens:PDF Scanner
アプリ名 | Microsoft Lens:PDF Scanner |
販売元 | Microsoft Corporation |
認識方法 | 自動 |
出力形式 | ・PDF ・Word、Excel、PowerPoint ・画像 |
機能 | ・ORC機能 ・編集機能(英語のみ) |
対象クラウド | ・OneNote ・OneDrive |
対応OS | ・iOS 15.0以降 ・iPadOS 15.0以降 ・Android 7.0以降 |
ダウンロード先 | iPhone・iPad・iPod touch Android |
Microsoft Lens:PDF Scannerは、企業や学校での生産性向上を図れる無料スキャンアプリです。
企業ではメモ・領収書・ドキュメントをスキャンしてアップロードしたり、会議の終了後にホワイトボードをキャプチャして会議のアクションアイテムを追跡したりできます。
また、学校では配布資料をスキャンしてWordやOneNoteで注釈をつけたり、黒板の写真を撮影してオフラインであとから見返したりすることが可能です。
4.フォトスキャン
アプリ名 | フォトスキャン |
販売元 | |
認識方法 | 自動 |
出力形式 | PNG ほか不明 |
機能 | ・反射自動除去 ・遠近補正機能 ・角度補正機能 ・検索可能 ・編集機能 |
対象クラウド | Google フォト |
対応OS | ・iOS 15.0以降 ・Android 5.0以降 |
ダウンロード先 | iPhone・iPod touch Android |
フォトスキャンは、Googleフォトアプリでのバックアップが可能な無料スキャンアプリです。
画像のリンクを送るだけで、誰とでも手軽に共有できます。
5.TurboScan
アプリ名 | TurboScan |
販売元 | Piksoft |
認識方法 | 自動 |
出力形式 | ・PDF ・JPEG ・PNG |
機能 | ・超高速処理(1ページ3秒以下) ・角度補正機能 ・影除去機能 ・フィルター機能 ・検索可能 ・複数ページ編集 ・ページ結合機能 |
対象クラウド | ・DropBox ・Evernote ・GoogleDrive ・OneDrive |
対応OS | ・iOS 11.0以降 ・iPadOS 11.0以降 ・macOS 11.0以降とApple M1以降のチップを搭載したMac ・visionOS 1.0以降 ・Android 4.4以降 |
ダウンロード先 | iPhone・iPad・iPod touch・Mac・Apple Vision Android |
TurboScanはパワフルでありながら、簡単に使用できるインターフェースが特徴の無料スキャンアプリです。
1つの文書を3回撮影する必要がありますが、1画面上でのワンタップで明るさ・回転・カラーコントロールをすべて変更できます。
「自分にメール送信機能」により簡単に指定アドレスに送信したり、オンラインストレージにアップロードしたりすることが可能です。
スマートフォンのほか、Macや空間コンピュータのApple Visionなどでも使用できます。
無料のスキャンアプリの活用方法
無料スキャンアプリは、以下のようなシーンで活用できます。
- 書類の整理整頓
- 手書きメモの整理整頓
- 名刺の管理
- レシートの管理
- 領収書の管理
書類のデータ化は場所をとらないうえ、紛失や破損を防げます。
クラウドストレージを利用することで「営業時に必要な資料を忘れてしまった」と焦る必要もないでしょう。
また、共有・保存のしやすさやOCR機能は、ビジネスで大いに活躍が期待できます。
データ化したレシートや領収書などは、経理へ申請したり、確定申告に利用したりするのにも役立ちます。
スキャンアプリは無料版から活用しよう
今回は、無料で使えるおすすめの人気スキャンアプリを紹介しました。
スキャンアプリは、簡単に書類をデータ化できる方法です。
無料で使える機能も多く、対応できる保存形式・使える機能・クラウドストレージへの対応可否など、自社に合うアプリを選ぶことでより業務の効率化を図れます。
まずは無料版から使用して、使いやすさを確かめてから有料版で機能の充実性を図るかを判断してもよいでしょう。
記事を参考に、アプリを探してください。