CONTACT

ビジネスフォン向け電話回線種別の選び方|メリット・デメリット

2023年5月23日

これからビジネスフォンを導入しようと考えている人にとって、電話回線選びはもっとも難関な問題ですよね。

「電話回線の種類が多すぎて違いがわからない」という人向けに、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
ビジネスフォン向け回線を選ぶポイントも紹介しているので、回線選びに悩んでいる人は参考にしてみてください。

  • ビジネスフォンと一般電話との違い
  • ビジネスフォンメリット・デメリット
  • 電話回線の種類と特徴
  • アナログ回線のメリット・デメリット
  • デジタル回線のメリット・デメリット
  • ビジネスフォン向け回線を選ぶポイント

ビジネスフォンとは

ビジネスフォンとは

ビジネスフォンとは、主装置と呼ばれる内線や外線を共有するための機器と、複数の電話機からなる電話装置システムのことです。
内線電話や転送機能など、電話業務の効率化が図れます。

まずは、ビジネスフォンについてくわしく説明していくので、導入前に特徴をしっかり掴み、効果的に活用しましょう。

ビジネスフォンと一般電話との違い

ビジネスフォンと一般的な固定電話との違いは、回線の契約方法にあります。

一般的な固定電話は、電話機1台につき1回線の契約が必要です。
一方ビジネスフォンは、1回線を複数台の電話機が共有できるので、通信費を大幅に削減できます。

ビジネスフォン3つのメリット

ビジネスフォンを導入すると、経費削減や業務効率化が図れるだけでなく、セキュリティの強化も行えます。
業務を行ううえで魅力的なメリットがとても多いので、自社にビジネスフォンを導入するか迷っている人は、メリット・デメリットを確認してみましょう。

まずは、ビジネスフォンのメリットとして、下記3つを紹介します。

  • 通信コストを削減できる
  • 内線化により電話業務の効率化を図れる
  • セキュリティ強化を図れる

通信コストを削減できる

一般的な固定電話の場合、電話機1台あたり1回線契約しなければいけません。
しかし、ビジネスフォンは1回線を複数の電話機で共有できるので、社内に複数台電話機を導入する場合、経費削減に繋がります。

また、リモートコールバック機能を利用すると、外勤中にビジネスフォンの回線で電話ができるため、通信費の大幅カットが可能です。

内線化により電話業務の効率化を図れる

家庭用電話機の場合、電話の転送が行えないため、取り次ぐ際に着信のあった電話機まで移動しなくてはいけません。
しかしビジネスフォンの場合、電話の保留・転送が行えるので、指定した電話機へ電話を取り次げます。

また、別フロアにいるスタッフ同士の業務連絡もスムーズに行えるため、内線化による業務効率化が実現可能です。

セキュリティ強化を図れる

ビジネスフォンは社内の安全を守る役割もあります。

外部センサーが不審者情報をキャッチすると、電話機が威嚇音をだし、登録している通報先のスタッフに自動で緊急連絡を入れてくれます。
外部カメラと連携できるものもあるため、もしなんらかの被害があっても証拠写真として提出可能です。

ビジネスフォン3つのデメリット

ここからは、ビジネスフォンのデメリットを紹介していきます。

デメリットを把握しておかないと、ビジネスフォンを導入してしまったことに後悔してしまうかもしれません。
メリット・デメリットを天秤にかけて、導入を検討しましょう。

  • 高額な初期費用がかかる
  • 工事が必要になる可能性がある
  • リースは途中解約ができない

高額な初期費用がかかる

ビジネスフォンは、電話機以外にも必要な周辺機器を揃えたり、配線工事をしたりしなくてはいけません。
そのため、電話線につなげば使える固定電話とは異なり、初期費用が高額です。

企業規模ごとの導入費用相場は、以下を参考にしてください。

企業規模(導入台数)小規模(3台)大規模(30台)
費用相場458,000円~2,000,000円~

工事が必要になる可能性がある

ビジネスフォンを設置するためには、下記の工事を行わなくてはいけません。

  • 交換機器工事
    主装置を設置するための工事
  • 電話配線工事
    主装置から各電話機をつなげる配線を取り付ける工事
  • 電話機設置工事
    主装置と各電話機を配線でつなげる工事

ビジネスフォンを設置するには、有資格者が監督・施工を行う必要があります。
自分で設置工事を行うと、電気通信事業法違反になるので注意しましょう。

リースは途中解約ができない

基本的にビジネスフォンのリースは、途中解約ができません。
事業縮小や回線切り替えなどで解約すると、違約金が発生します。

ビジネスフォンを契約する際は、途中契約する可能性はないか慎重に検討しましょう。

回線種別とは?

現在電話回線は、大きくわけてアナログ回線とデジタル回線の2種類があります。
アナログ回線とビジネス回線についてくわしく解説していきます。

アナログ回線

アナログ回線は、従来の家庭用電話機に使われていた回線です。

導線で電話機をつないで声を伝えるため、相手との距離が遠いほど遅延や音質の低下が発生します。
しかし、停電時も使える可能性があるため、現在も公衆電話や主要施設ではアナログ回線が使用されていることが多いです。

アナログ回線の種類

アナログ回線には、ダイヤル回線とプッシュ回線の2種類の回線が存在します。
ダイヤル回線とプッシュ回線の大きな違いは、使用する信号が異なることです。

それぞれの違いや見極め方を紹介します。

ダイヤル回線

ダイヤル回線は、黒電話を代表とするトーン信号を用いて信号を送出するアナログ回線です。
プッシュ回線にある『*』や『♯』の信号がないため、一部サービスを利用できない場合があります。

ダイヤル回線は、数字ボタンを押したとき受話器から「ジジジ」とダイヤル音が聞こえるため、回線の種類を確認したいときはこの方法で確かめてみてください。

プッシュ回線

プッシュ回線は、パルス信号を用いて信号を送出するアナログ回線です。
プッシュ回線を利用している場合は、数字ボタンを押したときに受話器から「ピポパ」と聞こえます。

アナログ回線のメリット

アナログ回線の最大のメリットは、停電などの有事に強いことです。
そのため、多くの施設では現在もアナログ回線を使用しています。

アナログ回線の具体的なデメリットは、以下の通りです。

  • 話し中に電話が途切れない
  • 通信障害が少ない
話し中に電話が途切れない

アナログ回線は安定した通話ができるため、電話の途中で切れてしまうことがありません。
大切な商談の電話も安心して行えるでしょう。

通信障害が少ない

アナログ回線は通信障害に強く、停電などの有事の際も使える可能性があります。
また、デジタル回線は周辺機器の不具合による通信障害が起きることがありますが、アナログ回線はその心配がありません。

アナログ回線のデメリット

複数の電話機を社内に設置したい場合、アナログ回線は維持費が高くなります。
利用できるチャンネル数も少ないため、電話対応の多い事業所では大きなデメリットになるでしょう。

  • 1回線1通話しか利用できない
  • 通信費が高い
1回線1通話しか利用できない

アナログ回線は、原則1回線1通話です。
そのため、「電話をしながらインターネットをする」、「複数人で同じ回線で電話をする」といった使い方ができません。

通信費が高い

電話応対が多い事業所では、デジタル回線よりもアナログ回線の方が費用が高くなる可能性があります。

また、複数の電話機を設置する場合、アナログ回線は1台ごとに契約しなくてはいけません。
そのため、導入する電話機が多いほど1か月の通信費が高額になってしまうでしょう。

デジタル回線

デジタル回線は、現在主流の電話回線です。

音声をデジタル化してデータを送出します。
デジタル化した信号を送出するので、アナログ回線よりも盗聴の心配がありません。

デジタル回線の種類

デジタル回線には、3種類の回線が存在します。
同じデジタルなのに、何が違うのか疑問に思う人もいるでしょう。

そこで、それぞれの特徴やメリット・デメリットをくわしく解説していきます。

デジタル回線の種類メリットデメリット
ISDN回線1回線2チャンネル使用できるインターネットサービスが終了してしまう
IP電話通信費が安い音質が悪い
ひかり電話音質がいい別途プロバイダ契約が必要
ISDN回線

ISDN回線は、従来のアナログ回線を利用したデジタル回線です。
1回線で2チャンネル使用可能なので、導入する電話機が少ない場合は、通信費を抑えられます。

ただし、2024年でISDN回線を利用したインターネットサービスが終了してしまうので、電話とインターネット両方使用したいという人にはおすすめできません。

IP電話

IP電話は、インターネット回線を利用して通話を行います。
通信費が安く、1度に複数のチャンネルを使用できることが魅力です。

ただし、インターネット環境に左右されて音質が悪くなることがあります。

ひかり電話

ひかり電話はIP電話の1種で、NTTが提供しているインターネット『光ファイバー』を利用して通話を行います。
通信費が安く音質もいいため、ビジネスフォンに最適な回線です。

ただし、別途プロバイダ契約が必要なので、導入時は慎重にプロバイダ会社を選ぶ必要があります。

デジタル回線のメリット

従来のデジタル回線は、通話が不安定なことを指摘されていました。
しかし、通信技術の発展により、安定性や安全性の高い通話が可能になっています。

ストレスなく通話できるので、電話を使った業務の多い事業所に最適です

  • 音声がクリア
  • セキュリティレベルが高い
音声がクリア

アナログ回線は、通話相手との距離が開くほど音声にノイズが入って聞き取りづらくなっていました。
しかし、デジタル回線は音声をデジタルで送出するため、通話音声が高音質です。

クリアな音声で通話できるので、「相手の声が聞き取りにくい」といったストレスを感じません。

セキュリティレベルが高い

デジタル回線は音声をデジタル化するため、アナログ回線に比べて盗聴が難しいとされています。
セキュリティレベルが高いため、情報漏洩の心配がありません。

デジタル回線のデメリット

デジタル回線は、電話機だけで使用できません。
電話機以外にもさまざまな機械が必要になるため、機械が苦手な人には取り扱いが難しいかもしれません。

  • 周辺機器を用意する必要がある
  • 通信障害が起こりやすい
周辺機器を用意する必要がある

デジタル回線は、音声をデータ化するターミナルアダプターが必要です。
そのほかにも、インターネットを接続するための機器も必要になります。

アナログ回線にはない周辺機器を用意する必要があるため、機械が苦手な人は取り扱いが大変かもしれません。

通信障害が起こりやすい

デジタル回線は、通信障害によって使用できないことがあります。
実際に、2022年には大規模な通信障害により、61時間通話しにくい状況になったことがありました。

デジタル回線を利用する場合は、通信障害に対する備えをしておく必要もあるでしょう。

ビジネスフォンを選ぶときはチャンネル数に注目

これまで、電話回線の種類やメリット・デメリットを紹介してきましたが、「どのように回線を選んだら良いのか」も気になりますよね。
ビジネスフォンを導入するときは、チャンネル数をチェックして、自社にあった回線を契約しましょう。

たとえば、電話を1台だけ導入したい場合はアナログ回線やISDN回線、電話複数台とインターネット環境を整えたいといった場合には光回線を利用するのがおすすめです。

ビジネスフォンの電話回線は光回線がおすすめ!

ビジネスフォンを導入する際どこの回線にするか迷っている人には、光回線がおすすめです。

光回線は早く安定したデータ通信が行えるので、電話やインターネットを同時に利用しても遅延やノイズが起こらず、安心して利用できます。

最大300チャンネル利用できるので、大規模な事業所でもストレスなく利用できるでしょう。

コラム - ビジネスフォン向け電話回線種別の選び方|メリット・デメリット
PAGE
TOP